榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

学びの基本は読書だ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2739)】

【読書クラブ 本好きですか? 2022年10月16日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2739)

クロコノマチョウ(写真1、2)、ルリタテハ(写真3)、キタテハ(写真4、5)、コミスジ(写真6)をカメラに収めました。20羽ほどのオナガ(写真7~10)が飛び回っています。コゲラ(写真11)を見つけました。偶々行き合ったキノコ観察会のメンバーから、ヒイロタケ(写真12、13)、スエヒロタケ(写真13)と教わりました。因みに、本日の歩数は13,567でした。

閑話休題、『心が強い人はみな、「支える言葉」をもっている』(齋藤孝著、アスコム)に収録されている言葉で、とりわけ私の心に響いたのは、この3つです。

●自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ――茨木のり子
「『自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ』という言葉は、詩の中のトドメの一言です。『ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな みずから水やりを怠っておいて』から始まり、『気難しくなってきた』こと、『苛立つ』こと、『初心消えかかる』こと、それから『駄目なことの一切』を自分以外の何かのせいにするなと言い、最後にバシッと『自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ』と言うのです。・・・『ばかものよ』は、茨木さん自身への喝でしょう。読んでいてそれもわかります。そして同時に、自分のこととして身の引き締まる思いがするのです。感受性とは、自分で守るものだったのか。やたらと傷つきやすいものだと思っていたけれど、自分で守ればよかったのか」。かっこいい大人は言い訳しないというのです。

●活用なき学問は無学に等し――福沢諭吉
「学んだことを役立たせるとき、発想としては『役立たせる前提で学ぶ』、すなわち、アウトプット前提でインプットするのがいいでしょう。人に話してあげるというのも立派なアウトプットです。たとえば、本を読んだらその内容を家族や友人に話してみる。実際やってみると、理解のあやふやな部分はうまく話せません。質問にも答えられず、詰まってしまいます。一方で、説明するのを前提に読めば、『これはどういうことだろう?』としっかり頭を働かせるから、記憶に残ります」。インプットはアウトプットを前提にするよう勧めているのです。

●少にして学べば、則(すなわ)ち壮にして為(な)すこと有り 壮にして学べば、則ち老いて衰えず 老いて学べば、則ち死して朽ちず――佐藤一斎
「学ぶとは、人の言っていることをきちんと理解し、身につけるということです。その基本は読書でしょう。本には古今東西の偉大な人たちの知見が詰まっています。若いときも、中年になっても老年になっても、一日のうちに必ず少しは読書の時間をとることで、いつまでも朽ちずに、良い精神というものを保つことができます。何事か為すのも、頭が衰えないのもすべて学ぶことによるのに、一日のうちにまったく本を読まないとすれば、これはちょっとどうかしています。・・・新しい物事に触れるというのは、本来とても面白いものです。そして、何歳になっても学ぶのだと考えると、これから先もずっと新しいことに触れて驚いたり、面白がったりしながら成長し続けることができるわけですから、生きることが楽しくなります」。学びの基本は読書だというのです。