榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

派閥抗争の中で生き延びる作法、吸収合併された組織で生き延びる方法とは・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2744)】

【読書クラブ 本好きですか? 2022年10月21日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2744)

ダイアモンドリリー(ネリネ・ボウデニイ。写真1)、アメリカンブルー(エヴォルヴルス・ピロスス。写真2)、ミゾソバ(写真3)が咲いています。カラスウリ(写真4)、ナツメ(写真5、6)、紅葉したニシキギ(写真7、8)が実を付けています。因みに、本日の歩数は11,141でした。

閑話休題、対談集『組織で生き延びる45の秘策――世界の「巨匠」の失敗に学べ!』(池上彰・佐藤優著、中公新書ラクレ)で、とりわけ興味深いのは、乃木希典、田中角栄、李登輝のケースです。

●乃木希典――上司が精神論を振りかざしたらどうするか
「▶負け戦のときに必死になるな。時を待てば、回避できる可能性もある。そこそこに戦い、抜け出すチャンスを見逃すな。▶それでも上司の命令に従わなければならないときもある。そんなときは、『限定合理性』の中で闘うしかないが、それが限定合理性の戦いであることを肝に銘じておく冷静さだけは失うな」。「限界合理性」とは、情報や手立てが限られた中でも、「合理的に」行動しようとすることを意味しています。

●田中角栄――派閥抗争の中で生き延びる作法
「▶仕事を頼まれた時、相手の期待を超えた成果物を出すか、毎回、期限前に提出するといったことを続けると、嫌な上司にも睨まれなくなる。▶上司が最も嫌いなのは、仕事ができて忠誠心がかけらもない部下だ。上司がまともな人間なら、ある程度の忠誠心を分かる形で示すことが安全保障になる」。

●李登輝――突然、吸収合併された組織で生き延びるには
「▶吸収合併した親会社の幹部を相手にケンカをしたら、生涯、閑職を余儀なくされる危険に晒される。軽々に上司とケンカしてはいけない。正論を吐いてみんなに拍手喝采されるのはドラマの中の話。生身の人間は『半沢直樹』にはなれない。▶究極の目標は『自分が生き延びること』。たとえ元の会社が原形をとどめなくても、自分だけは生き延びる。その中で出世すればいいのだから」。

池上彰と佐藤優の本音が弾けている一冊です。