松岡正剛に学ぶ国語力の鍛え方・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3098)】
【読書クラブ 本好きですか? 2023年10月11日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3098)
ツツドリの幼鳥(写真1~4)が餌を捕まえた瞬間を撮影することができました。アオサギ(写真5~9)をカメラに収めました。
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閑話休題、『松岡正剛の国語力――なぜ松岡の文章は試験によくでるのか』(松岡正剛・イシス編集学校著、東京書籍)は、入試問題に採用された松岡正剛の文章を材料にして国語力のあり方を考えるというスタイルの本なので、受験生の力強い味方になってくれることでしょう。
個人的に、とりわけ興味深いのは、松岡正剛の「AI時代の国語力」と「国語力の鍛え方」です。
●AI時代の国語力
「国語力を試すには編集力を身につけるのが一番だと思うのだが、しかしそうなると、実はもっと多くのスキルをエクササイズしておいたほうがよかったのである。たとえばニュース記事を高速に把握する能力、曖昧な表現から言いたいことを察知する能力、世の中の世界観や社会観や歴史観に波乗りしている文章の理解の仕方、相互に交わされていくコミュニケーションを集約する能力、言及されていない問題を想定する推理力、映像の流れが喚起する意味を掌握する手立て、こういったことも必要なスキルなのである」。
●国語力の鍛え方
①言葉も国語も多種多様な情報潮流の一部だとみなす。
②言語文化は「意味」をつくってきたと捉える。この「意味」には、X系列の意味(動物的で身体知的な反応や呼応によって生じた意味)とY系列の意味(鑑賞や解釈によって生まれた意味)の2つの系列がある。
③要約しながら、連想をはたらかせる。要約とは「情報をダイジェストする」ということ。連想とは「Aを知ってBを思い浮かべる」ということ。