師匠から見た弟子・藤井聡太の構想力・集中力・平常心・探究心・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3207)】
ルリビタキの雄の若鳥と思われる個体(写真1~5)、ツグミ(写真6)、オオバン(写真7、8)をカメラに収めました。あちこちでウメ(写真9~15)が芳香を漂わせています。因みに、本日の歩数は13,428でした。
閑話休題、『藤井聡太は、こう考える』(杉本昌隆著、PHP研究所)を読み終わって、さすが、師匠は弟子をよく見ていると、大きく頷いてしまいました。
「AIの申し子ともいわれる藤井七冠(当時)ですが、彼の指し手はきわめて人間的なものです。AIのパターン認識を超えた創造力といえます。その姿はまさに人としての可能性を示すものです。藤井を象徴するとされる『構想力』『集中力』、そしてそれを生み出す『平常心』とあくなき『探究心』――それらを藤井はどのように考えて、追求しているのかを探ることに、本書では挑戦しています」。
●初見の戦型にも踏み込んでいく純粋さ。
●構想力――最善手を最速で見抜く。
●AIで弱点を強化し、最後は自分の意思のある指し手を。
●リスクを恐れなければ、それはリスクではない。
●自分に合った勉強法をとことん突き進める。
●藤井の「構想力」とは、一局ごとの勝ち負けへの意識ではなく、人に感動を与える将棋を残したいというものなのです。
●集中力――好きなことに取り組む。
●面倒なことをすることが集中に繋がる。
●集中する時間の蓄積が将来の貯金になる。
●集中力を持続させるために、五感をリフレッシュする。
●集中している事象と一体になる。
●削れる部分を削り、集中力を増幅する。
●外的要因で集中力を整える。
●「経験値+落ち着いて考える時間」がベテラン世代には必要なのです。それがあれば技術・体力の衰えをカバーすることはできると思います。
●平常心――プレッシャー、緊張を楽しむ。
●誰を相手にしても臆さない。
●得手不得手、好き嫌いが、平常心を妨げる。
●相手ではなく、ゴールだけを見る。
●違う角度で切り替えられる材料をもつ。
●2つの得意をもつ。
●プレッシャー、緊張は、向上したいという思い。
●探究心――将棋そのものを理解したいと願う。
●自分を高めてくれる人とともに歩む。
●本物に触れることで成長が早まる。
●無駄なことを考えることが将来に結びつく。
●才能とは、努力を続けられること。
実に学びの多い一冊であるが、運に恵まれたおかげで、ここまでやってこられた私には、一つだけ同意できない項目があります。それは、●運に頼らない――です。