24歳のコリン・ウィルソンが「アウトサイダー」たちについて縦横無尽に論じた著作・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3499)】
【読書の森 2024年11月7日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3499)
アオサギ(写真1)、ダイサギ(写真2)、コサギ(写真3~5)、ヒドリガモ(写真4、6)、カワウ(写真7)、オオバン(写真8)、カワラヒワ(写真9)、ハクセキレイ(写真10)、コバネササキリ(写真11、12)をカメラに収めました。我が家にキタキチョウ(写真15、16)がやって来ました。庭の片隅でキク(写真17)が咲き始めました。
閑話休題、24歳のコリン・ウィルソンが皿洗いの仕事などをしながら、大英博物館の図書室で書き上げた評論集『アウトサイダー』(コリン・ウィルソン著、中村保男訳、中公文庫、上・下)からは、「アウトサイダー」という恰好の仕分け道具を手にしたウィルソンの高揚感が伝わってきます。
実存主義の危機という観点から、H・G・ウェルズ、ジャン=ポール・サルトル、アルベール・カミュ、アーネスト・ヘミングウェイ、トーマス・エドワード・ロレンス、フィンセント・ファン・ゴッホ、ヴァーツラフ・ニジンスキー、フリードリヒ・ニーチェ、フョードル・ドストエフスキーらの「アウトサイダー」的側面について、縦横無尽に論じています。
当時、流行した「怒れる若者たち」の哲学版といった趣です。日本でも、本書に刺激された若者たちが多かったことでしょう。