榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

オズワルドはジョン・F・ケネディ暗殺事件の単独犯か、それとも、大きな陰謀のピース(一片)に過ぎないのか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3653)】

【読書の森 2025年4月4日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3653)

コチドリ(写真1~6)、タヒバリ(写真7~11)、ヒバリ(写真12~14)、ツグミ(写真15)をカメラに収めました。東京大学柏キャンパスの食堂で、大学院生になった気分で昼食(写真16)。

閑話休題、『スケープゴートが変えた世界史――マリー・アントワネット、マタ・ハリからラスプーチン(下)』(ヴァンサン・モテ著、太田佐絵子訳、原書房)の「リー・ハーヴェイ・オズワルド―― 一匹狼か、破滅型のカモか」の章を読んで、ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ暗殺事件の犯人とされるリー・ハーヴェイ・オズワルドという人物について、私はほんの僅かなことしか知らなかったのだと思い知らされました。

事件解明のために設置されたウォーレン委員会の報告では、オズワルドの単独犯行とされました。しかし、ウォーレン報告に異議を唱える声が相次いだため、新たな調査委員会が設置され、この調査委員会は、大統領の背後からオズワルドによる3発、正面から正体不明の射手による1発、計4発の銃弾が発射される陰謀があったと結論づけました。

著者は、「彼(オズワルド)はおそらくこのスケールの大きい秘密警察の案件に、下っ端としてかかわったに過ぎないのだろう」と述べています。因みに、私はオズワルド単独犯行と考えています。

2025年3月18日に、ドナルド・トランプ政権がジョン・F・ケネディ暗殺事件に関する、これまで機密扱いだった文書1000点超を新たに公開したため、真相が明らかになるのではと期待されているが、オズワルド単独犯行説を覆す資料は存在しないようです。