読書に関する気づきが得られる・・・【情熱的読書人間のないしょ話(393)】
散策中に、木の切り株からひこばえが生え出ているのを見つけました。君も、めげずにしっかり生きろよと励まされている感じです。白い小花をたくさん付けたコバンソウの小穂が垂れ下がっています。群生しているトキワツユクサの白く小さな花は飛び交うチョウのようです。因みに、本日の歩数は10,841でした。
閑話休題、『日経プレミアPLUS(VOL.2)』(日本経済新聞出版社編、日本経済新聞出版社。出版元品切れだが、amazonなどで入手可能)の「特集 人は本棚で決まる――あの人は何を読んでいるのか」は読書を考える際の参考になります。
土井英司は、「ジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』からは、知識や教養としての歴史を学ぶだけでなく、『比較優位性を決定するものは何か』という視点を獲得することが将来のビジネスに向けての備えとなります。このように、歴史や科学の知恵から本質を学ぶことで、『守るべきもの・変えるべきものは何か、自らの強み・弱みはどこにあるのか』を考えることが、『why』のフェーズにおける読書のあり方ではないかと思います」と語っています。
澤本嘉光は、「発想法を訊かれることもありますが、アイディアを生み出すセオリーを語るのは難しい。『頭を休ませず、つねに考えつづけることが大事』としか言いにくいところがあります。なぜ難しいかというと、アイディアは結局、自分がこれまでストックしてきたものの中からしか生まれないからです」と述べています。
田中裕輔は、読書をこう位置づけています。「私にとっての本とは『自分の中にない材料を提供してくれる』ものであり、読書とは『自分に足りない部分を埋める作業』です」。「自分がその本からどのようなインプリケーション(影響)を得たか、その内容を自分の中で整理し、読書のアウトプットとして記録しておきたいと思っています」。
安田洋祐は、「経済学においては、現実がどう『である』かを調べる事実解明的(ポジティブ)な分析と、どう変えていく『べき』かを考える規範的(ノーマティブ)な分析をきちんと区別して、議論を組み立てます」と、手の内を明かしています。
新書版で50ページの特集ですが、いくつもの気づきが得られました。