ウグイスの鳴き声には「方言」があり、オオヨシキリは一夫多妻なので大声で囀るんだって・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3732)】
かなり遠くから、しかもシルエットだが、囀るウグイスの雄(写真1~3)、子育て中のツバメ(写真4~8)、悠然と餌を探すキジの雄(写真9~12)をカメラに収めました。セイヨウキョウチクトウ(写真13~18)が咲いています。
閑話休題、『身近な「鳥」の素顔名鑑――散歩道で出会える! 個性豊かな野鳥たち』(mililie著、SBクリエイティブ)には、バード・ウォッチャーの私も知らなかったことがたくさん書かれています。
●スズメ――人の近くは争奪戦!? 最も身近な野鳥
ヨーロッパのスズメより少し大きなイエスズメが、1800年代ごろからユーラシア大陸全体に分布を広げ続け、1990年には北海道の利尻島でも生息が確認された例がある。日本のスズメたちも、うかうかしてはいられないかも!?
●ヒヨドリ――ご近所のガキ大将? それとも乙女な珍鳥?
世界的には、日本、朝鮮半島、サハリンと限られた地域でのみ見られる鳥で、来日した海外のバーダー(野鳥観察家)たちに人気の鳥なのだとか。
●ウグイス――日本が誇る歌声は父から学んだお国言葉
ウグイスの鳴き声は、地域によって「方言」があるようだ。「ホーホケキョ」と一括りに表現されることが多いが、よく聞いてみると、「ホーホケピチョ」や「ホーホキャッ」など、さまざまな鳴き声に聞こえる。父から鳴き声を学ぶウグイスはほとんど移動を行わないので、何世代も続くと、徐々に地域によって鳴き声に違いが出てくるのだ。
●オオヨシキリ――男はつらいよ!? 一夫多妻のしわ寄せは・・・
オオヨシキリは一夫多妻で、1羽のオスに対して2~3羽のメスがパートナーとなる。オスはメスに気に入られるよう、いい縄張りを確保し、求愛のプレゼント作戦まで実行する徹底ぶり。「ギョギョシ! ギョギョシ! ケレケレ」と大きな声で囀るのは、縄張りを主張しているのだ。一方、15%ほどのオスは、全くモテずにパートナーが見つからないままだという。
●ジョウビタキ――近年、日本で繁殖中? 換気扇フードが大好き?
ジョウビタキは冬のアイドルだが、近年、夏の繁殖期にも日本にとどまるものが増えているという。その滞在先は、何と別荘地やスキー場。標高が高く、程よく切り開かれ、それでいて樹木も十分に残っているので、子育てに適しているからだ。営巣場所は換気扇フードや車庫などの人工物が多いのだとか。
この他、ワカケホンセイインコ、キビタキ、ツミ、ノスリ、ダイサギ、アオバトなどについても、興味深いことが記されています。この本に出会えてよかった! 明日からの野鳥観察、頑張るぞ!