榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

関孝和の政治接近、平賀源内の最期、小林一茶の精力絶倫・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3832)】

【読書の森 2025年9月20日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3832)

植物観察会に参加しました。アカツメクサ(別名:ムラサキツメクサ。写真1)、ツルボ(写真2)、イタドリ(写真3)、ノハラアザミ(写真4)、ヘクソカズラ(写真5)、ヌスビトハギ(写真6)、マメアサガオ(写真7)、マルバルコウソウ(写真8)、スズメウリ(写真9)、セイバンモロコシ(写真10、11)が咲いています。ダンドボロギク(写真12)が花と実・冠毛を、アキカラマツ(写真13)が蕾を付けています。コツブキンエノコロ(写真14)、キンエノコロ(写真15)の穂が風に揺れています。

閑話休題、『江戸時代の巨人(モンスター)たち――泰平の世に出現した五人の傑物』(大橋義輝著、共栄書房)では、著者の驚くべき見解が述べられています。

●関孝和の政治接近
関孝和は、次期将軍候補の若き甲府藩主・徳川綱豊に数学の重要性――治水工事を始めとする地域の復興から天体、暦まで社会に役立つ学問であると説くことで、自身の研究を世の中に活かそうとしたというのである。孝和の見込みどおり、綱豊が6代将軍・家宣となったのは、孝和が死去した翌年のことであった。

●平賀源内の最期
超人的な仕事量を残した平賀源内であったが、晩年は嫉妬心や猜疑心に苛まれ、その言動は常軌を逸していたと言われる。現代で言うところの「老人性鬱」のような症状を呈していたと思われる。刃傷事件を勃発させたのも、これも現代で言うところの「キレる老人」の典型例だというのだ。

●小林一茶の精力絶倫
小林一茶は、数えで52歳の時、結婚した24歳年下の妻に長男、長女、次男、三男を生ませている。23歳年下の2番目の妻は、夜な夜な元気な一茶に辟易して逃げ出してしまう。3番目の妻は30歳年下で、一茶の死後、一茶の娘を出産している。「第七日記にも秘め事の回数を記すほどで、異常なこだわりがあったようだ」。