榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

「仕事は楽しいかね?」と、突然、聞かれたら・・・【続・リーダーのための読書論(24)】

【ほぼ日刊メディカルビジネス情報源 2013年2月25日号】 続・リーダーのための読書論(24)

具体的な実例集

吹雪で空港が閉鎖されたため、ターミナルビルに閉じ込められてしまった、仕事にも人生にも行き詰まりを感じている35歳のビジネスパースンは、見知らぬ白髪交じりの老人から、突然、「仕事は楽しいかね?」と尋ねられる。あなたなら、何と答えますか?

26時間に亘り、次から次へと続く質疑応答を通じて、青年は「ビジネスで成功するための考え方と行動」に目覚めていく。『仕事は楽しいかね』(デイル・ドーテン著、野津智子訳、きこ書房)は、実業界での実際の成功事例がふんだんに取り上げられているので、具体的に学ぶことができる。

老人の教え

老人の言葉――「明日は今日と違う自分になる、だよ」。

「必要は発明の母かもしれない。だけど、偶然は発明の父なんだ」。

「『適切な時』とか『完璧な機会』なんてものはないということ」。

「きみはたぶん何十もの素晴らしいアイデアに、目の前を通り過ぎさせてきてしまっていると思うよ。新しい考えを受け入れるのは、簡単じゃない」。

「肝に銘じておいてくれ。売れ残ったテント用の帆布を使って何をすべきか考え続けてこそ、リーバイスのジーンズを思いつくことができるんだってことを」。

「覚えておいてくれ。『試すことは簡単だが、変えるのは難しい』ということを」。

「彼はアイデアの流れに飛び込んだんだ。まずはとにかく始めること。どのアイデアが最終的に実を結んで、どのアイデアが実を結ばないか、確かめる方法なんてないんだから。できるかぎりいろんなことをとにかくやってみること。そうすれば、そのアイデアがまた別のアイデアを引き寄せる。始めさえすれば、新しいアイデアのほうからきみのもとへ近づいて、飛びついてくるんだ」。

「新しいアイデアというのは、新しい場所に置かれた古いアイデアなんだ」。