榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

時の政権担当者の戦争プロパガンダに騙されるな・・・【情熱的読書人間のないしょ話(133)】

【amazon 『戦争プロパガンダ10の法則』 カスタマーレビュー 2015年8月2日】 情熱的読書人間のないしょ話(133)

昨晩は、ホタル観察会に参加しました。近くの森の中の沼で光るヘイケボタルを観察できましたが、残念ながらカメラに収めることはできませんでした。羽化の最中のアブラゼミと、無事に羽化を終えて小枝を登り出したアブラゼミの写真を撮ることができました。夜行性の節足動物・オオゲジに出会うこともできました。

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閑話休題、『戦争プロパガンダ10の法則』(アンヌ・モレリ著、永田千奈訳、草思社文庫)は、政権担当者に騙されないために読むべき一冊です。

10の法則とは、「①われわれは戦争をしたくはない。②しかし敵側が一方的に戦争を望んだ。③敵の指導者は悪魔のような人間だ。④われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う。⑤われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる。⑥敵は卑劣な兵器や戦略を用いている。⑦われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大。⑧芸術家や知識人も正義の戦いを支持している。⑨われわれの大義は神聖なものである。⑩この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である」というものです。

法則①に関し、「ヒトラーは1938年9月26日、ベルリンのスポーツ競技場で演説、英首相チェンバレンとの会見についてこう語った。『私はチェンバエレンに対し、ドイツ国民はただひたすら平和を望んでいると保証した。だが一方で、われわれの忍耐力にも限界があり、譲れない部分があると明言した』」。

法則⑤について、「戦争プロパガンダではしばしば、敵側の残虐さが強調される。・・・ここでいうプロパガンダによくみられる現象とは、敵側だけがこうした残虐行為をおこなっており、自国の軍隊は、国民のために、さらには他国の民衆を救うために活動しており、国民から愛される軍隊であると信じ込ませようとすることだ。敵の攻撃を異常な犯罪行為とみなし、血も涙もない悪党だと印象づけるのがその戦略だ」。

法則⑩は、政権担当者にとって最も有効なプロパガンダと言えるでしょう。「戦争プロパガンダに疑問を投げかける者は誰であれ、愛国心が足らないと非難される。いや、むしろ裏切り者扱いされると言ったほうがいいだろう」。