日本産セミ35種、1亜種を網羅した最高レヴェルのセミ図鑑･･･【情熱的読書人間のないしょ話（332）】

小石川後楽園のソメイヨシノはちらほらとしか咲いていませんが、シダレザクラは満開です。因みに、本日の歩数は14,654でした。

閑話休題、『日本産セミ科図鑑――詳細解説、形態・生態写真、鳴き声分析図（改訂版）』（林正美・税所康正編著、誠文堂新光社）は、日本産セミに関する史上最高の図鑑です。

日本産セミ35種、1亜種を網羅し、分類（分類体系とその歴史）、形態（セミの体制と部分名）、生態（生活史・出現期・天敵・鳴き声など）が詳細に解説されています。添えられている鳴き声分析図によって、それぞれの種の鳴き声の音声学的特徴を把握することができます。その上、全種の鳴き声を収録したCDが付いているという充実ぶりです。

私たちに馴染みの深いニイニイゼミ属の日本産はニイニイゼミなど5種、アブラゼミ属の日本産はアブラゼミなど2種、ミンミンゼミ属の日本産はミンミンゼミの1種のみ、クマゼミ属の日本産はクマゼミなど3種、ヒグラシ属の日本産はヒグラシなど2種、ツクツクボウシ属の日本産はツクツクボウシなど5種――と、思ったより多くの種が棲息していることを知ることができました。

学術的に最高レヴェルの、セミ好きには堪らない逸品です。

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