榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

さまざまな分野の研究者らが撮影した驚きのミクロの世界・・・【情熱的読書人間のないしょ話(391)】

【amazon 『不思議で美しいミクロの世界』 カスタマーレビュー 2016年5月22日】 情熱的読書人間のないしょ話(391)

散策中に、ある家で飼育されているミナミメダカを見かけました。私も以前10年ほど、茨城の水田で採集した数十匹のミナミメダカを飼っていたことがあります。美しい紫色の花の名をその家の主に尋ねたところ、ヒエンソウ(チドリソウ)と教えてくれた上に、持って帰って植えるようにと分けてくれました。キンギョソウが名前どおり金魚のような桃色の花を咲かせています。タチアオイは白地に紫の花を付けています。チェリーセージ(サルビア・ミクロフィラ)の花は真っ赤です。あちこちでサツキが満開を迎えています。因みに、本日の歩数は12,197でした。

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閑話休題、写真集『不思議で美しいミクロの世界』(ジュリー・コカール著、世界文化社)は、生物学、医学、鉱物㈻など、さまざまな分野の研究者らが撮影した驚きのミクロの世界の連続です。

400倍に拡大された、ジャガイモの葉からニョキニョキと突き出ている多数の緑色と黄色のトリコームは、まるで幼児用の玩具のようです。

75倍に拡大された、ネコの舌に存在する味蕾は、桃色の舌が全員集合しているかのようです。

160倍に拡大された、チョウの触覚は、たくさん並べられた黄色い竪琴のようです。

2,000倍に拡大された、ガの一種、ホシホウジャクの口部分の先端は、こちらに向かってくる象の鼻のように見えます。

300倍に拡大された、さまざまな動物の腸内などに寄生する豆状条虫の頭部は、寄生した腸壁にしっかりと取り付くための青緑色の角がたくさん生えています。

400倍に拡大された、カタツムリの舌歯(しぜつ)と呼ばれる赤い器官は、整然と並んでいる鋸の刃のようです。

2,500倍に拡大された、ヒトの卵細胞と精子の遭遇は、宇宙空間の光景のようです。「青く見える物体が雄々しき精子で、オレンジがかった黄色のどっしりと構えている物体が卵細胞だ。両者の大きさの違いに注目してほしい。・・・子供を授かる確率はカップルによって異なる。性交時のカップルの年齢が25歳なら平均25パーセント、40歳なら平均6パーセントの確率だ」。

1,000倍に拡大された腎臓結石は、さまざまな大きさの剃刀の刃の塵溜めのような状態です。こんなものができたら激痛が起こるのも当然と思える代物です。

本書が非日常のワンダーランドへの道案内を務めてくれることでしょう。