榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

頑固なヘビー・スモーカーに禁煙を決意させた美少女・・・【情熱的読書人間のないしょ話(330)】

【amazon 『黄昏流星群(42)』 カスタマーレビュー 2016年3月23日】 情熱的読書人間のないしょ話(330)

今朝、我が家から50mの公園でウグイスが綺麗にホーホケキョと鳴いていました。私たちにとって初音ですが、残念ながら写真を撮ることはできませんでした。夕刻の散策中、雲間から顔を出した太陽が徐々に輝きを増していく天体ショーを楽しむことができました。因みに、本日の歩数は11,724でした。

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閑話休題、コミックス『黄昏流星群(42)――星降るホテル』(弘兼憲史著、小学館)に収められている「金星症候群」は、喫煙と健康がテーマです。

定年退職して1年が過ぎたある日、三浦は、昭和43年に大学の同じ寮に入寮した同期の4人と酒を酌み交わすことになります。三浦は未だにヘビー・スモーカーですが、他の連中は、「もう吸ってない」、「俺も去年やめた」、「俺なんか、やめてもう20年以上経つ」と、煙草とは縁を切っているではありませんか。医師になっている友からは、「今はいろいろな薬もあるぞ。うちに来れば処方してやる。治療代は大体1か月5~6千円見当だ。健康保険も使えるしな」と勧められる始末です。

しかし、その後も三浦は煙草を止めません。そして、喫煙を楽しむ公園で、最近、毎日のように会う美少女の存在に気づきます。

やがて、言葉を交わすようになり、彼女は体が弱いため、学校に通えず、外にもあまり出てはいけないと医師から言われていることが分かります。

頑固な三浦が遂に禁煙を決意するに至ったのは、なぜでしょうか。

短い作品ですが、心に残る一篇です。