榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

アドラー心理学の取っ付き易い入門書・・・【情熱的読書人間のないしょ話(452)】

【amazon 『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』 カスタマーレビュー 2016年7月13日】 情熱的読書人間のないしょ話(452)

どこに行くにもデジカメを携帯し、毎日、相当数の写真を撮るせいか、愛用のデジカメが正常に機能しなくなってしまいました。そこで、Canon のPower Shot SX720 HSを購入したのですが、ここ数年のデジカメの進化と価格低下に驚きました。これまでのデジカメは光学10倍ズームだったのですが、今回のものは光学40倍ズームですので、遠方の野鳥を撮るときなどに威力を発揮すると期待しています。さらに、遠方の見失った被写体を見つけるための機能が備わっているので、助かります。これだけの機能向上を考慮すれば、従来のものより重量が増した点は已むを得ないでしょう。

2016/ 7/10  6:28

閑話休題、近年、アルフレッド・アドラーが脚光を浴びていますが、彼の「個人心理学」の入門書としては、『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(小倉広著、ダイヤモンド社)が取っ付き易いでしょう。

自己決定性について。
●人生が困難なのではない。あなたが人生を困難にしているのだ。人生は、きわめてシンプルである。
●たとえ不治の病の床にあっても、天を恨み泣き暮らすか、周囲に感謝し余生を充実させるか、それは自分で決めることができる。
●健全な人は、相手を変えようとせず自分が変わる。不健全な人は、相手を操作し、変えようとする。
●「やる気がなくなった」のではない。「やる気をなくす」という決断を自分でしただけだ。「変われない」のではない。「変わらない」という決断を自分でしているだけだ。

劣等感について。
●劣等感を言い訳にして人生から逃げ出す弱虫は多い。しかし、劣等感をバネに偉業を成し遂げた者も数知れない。
●できない自分を責めている限り、永遠に幸せにはなれないだろう。今の自分を認める勇気を持つ者だけが、本当に強い人間になれるのだ。

感情について。
●カッときて自分を見失い怒鳴った、のではない。相手を「支配」するために「怒り」という感情を創り出して利用したのだ。

ライフスタイルについて。
●性格は今この瞬間に変えられる。
●ライフスタイル(=性格)とは、人生の設計図であり、人生という舞台の脚本である。ライフスタイルが変われば、人生はガラリと変わるだろう。
●「怒りっぽい性格の人」など存在しない。「怒りという感情をしょっちゅう使う人」なのだ。生まれ変わる必要はない。感情の使い方を変えればいいだけなのだ。

ライフタスクについて。
●あらゆる悩みは対人関係に行き着く。

教育について。
●誰でも、何でも、なし遂げることができる。
●人は失敗を通じてしか学ばない。失敗を経験させ、自ら「変わろう」と決断するのを見守るのだ。
●人の育て方に迷った時は、自分に質問をするのだ。「この体験を通じて、相手は何を学ぶだろうか?」と。そうすれば、必ず答えが見つかるだろう。

共同体感覚について。
●幸せになる唯一の方法は他者への貢献。
●自分の不完全さを認め、受け容れなさい。相手の不完全さを認め、許しなさい。
●「信用」するのではなく「信頼」するのだ。「信頼」とは裏付けも担保もなく相手を信じること。裏切られる可能性があっても相手を信じるのである。
●理不尽な上司や学校の先生に、むりやり認めてもらう必要はない。市場価値の高い人間になればいい。より大きな共同体で考えればいいのだ。

勇気について。
●困難を克服する勇気を持て。
●人は「貢献感」を感じ「自分に価値がある」と思える時にだけ勇気を持つことができる。
●他人の評価に左右されてはならない。ありのままの自分を受けとめ、不完全さを認める勇気を持つことだ。
●人の心理は物理学とは違う。問題の原因を指摘しても、勇気を奪うだけ。解決法と可能性に集中すべきなのだ。
●大切なことは「共感」することだ。「共感」とは、相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じることである。
●間違いを指摘せず、原因究明という吊し上げもせず、「こんなやり方はどうかな?」と提案する。それこそが、相手を育てる有効な方法である。
●楽観的であれ。過去を悔やむのではなく、未来を不安視するのでもなく、今現在の「ここ」だけを見るのだ。

課題の分離について。
●悪口を言われても、嫌われても、あなたが気にすることはない。「相手があなたをどう感じるか」は相手の課題なのだから。

アドラー心理学の影響を受けたエリック・バーンの「過去と他人は変えられない。しかし、今ここから始まる未来と自分は変えられる」という言葉を、勇気を持って実践したいと、改めて思いました。