榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

アムールハリネズミの、野外でと、自宅での生態観察記録・・・【情熱的読書人間のないしょ話(504)】

【amazon 『わが家のハリネズミ生態観察記』 カスタマーレビュー 2016年8月27日】 情熱的読書人間のないしょ話(504)

散策中に、オクラに非常によく似た薄黄色の花を見かけましたが、葉がオクラとは異なっています。気になって調べたところ、花を食べるハナオクラ(トロロアオイ)でした。鮮やかな赤橙色の花の名前が分からず途方にくれていましたが、チトニア(メキシコヒマワリ)と判明しました。直に見たいと思っていたノカンゾウの橙色の花を見つけることができました。因みに、本日の歩数は12,245でした。

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閑話休題、『わが家のハリネズミ生態観察記』(鈴木欣司・鈴木悦子著、緑書房)は、家庭で飼育されていたかわいいアムールハリネズミ(マンシュウハリネズミ)がなぜ野外に捨てられるのかという著者夫妻の疑問が出発点になっています。

この疑問を解くため、二人は先ず、日本の棲息地での観察を実施します。

体長20~30cmの「ハリネズミは額から尻までの背中側に、毛が変化した鋭い針が生えていて、危険を感じると体を伏せて針を逆立てて、針の山のようになったり、くるくるっと体を丸めて栗のイガのようになったりします」。

「鼻先でにおいをかぎながら落ち葉の下の小昆虫を探し始めた。虫食の強い雑食性で、歩きまわりながらこまめに拾い食いをする」というキャプションが付けられた写真のハリネズミは、まるで歩くたわしのようで、なかなかかわいいです。

その後、2006年4月から20011年12月まで自ら飼育した時の観察記録が掲載されています。

「身の危険を感じると、腹部まで完全に針で包み込み、まん丸になる」ハリネズミは、毛羽立ったテニスボールのようです。

「冬眠中は触っても目を覚ますことはない」というキャプションのハリネズミは、ちょこんと揃えた無防備な手足が印象的です。

著者は、野外でと、自宅での生態観察の結果、ハリネズミをペットにするのはなかなか難しいという結論に達します。その理由は、4つあります。①夜行性なので昼間は巣箱のなかで眠っていて普通は出てこない、②人に慣れることが少ない、③触ろうとすると鉢を立てるので撫でたり抱いたりが難しい、④体臭、糞や尿のにおいが強い。

「ペット用に品種改良されたヨツユビハリネズミは、においも少なく人にも慣れやすいようです」。アムールハリネズミは中国・朝鮮半島原産ですが、ヨツユビハリネズミはアフリカ原産です。