榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

雨空から落ちてきたあめたろうと、雨なので退屈していた女の子の物語・・・【情熱的読書人間のないしょ話(801)】

【amazon 『あめたろう』 カスタマーレビュー 2017年7月1日】 情熱的読書人間のないしょ話(801)

読み聞かせヴォランティアで、『あめたろう』と『ぼくの ながぐつ』を読みました。

あめたろう』(今井弓子作・絵、岩崎書店。出版元品切れだが、amazonなどで入手可能)は、絵本とは思えないほど、絵がダイナミックで迫力があります。鬱陶しい梅雨時でも、気分をスカッとしてくれます。

「きょうも あめ きのうも あめ そのまえも そのまえも あめばっかり」。

「にちようびで パパも いるのに どっこにも つれてって もらえない つまんなあい」。その時、「どしゃーん」と大きな音を立てて、雨空から小さな男の子が落ちてきたので、ぼやいていた女の子はびっくり仰天。落ちてきた男の子の顔も、驚く女の子の顔も、その表情は半端ではありません。

「どうしたの  わあーん くもから おちたあ わあーん わあーん」。「なまえ なんていうの  あめたろう おしりのはね こわれちゃった わあーん」。

ママもパパも、女の子が家に連れてきたあめたろうにいい顔をしません。おばあちゃんだけが「あら かわいそう」と、風呂場であめたろうの体を洗ってやります。

羽が壊れていないことが分かったあめたろうは、女の子と楽しく遊んだ後、女の子からもらった積み木を持って空に帰っていきます。

我が家にも、あめたろうが落ちてきたらいいのになあ。