カフカの父親は巨大な蜘蛛で、ゴーゴリの妻はゴム人形だった・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1387)】
【amazon 『カフカの父親』 カスタマーレビュー 2019年2月5日】
情熱的読書人間のないしょ話(1387)
シジュウカラ、ムクドリ、キジバト、アオサギをカメラに収めました。因みに、本日の歩数は10,335でした。
閑話休題、短篇集『カフカの父親』(トンマーゾ・ランドルフィ著、米川良夫・竹山博英・和田忠彦・柱本元彦訳、白水uブックス)に収録されているのは、奇想やナンセンスに満ち、超現実的手法を駆使した作品ばかりです。
収められている「カフカの父親」にしても、「ゴーゴリの妻」にしても、奇想天外なアイディアが土台になっています。
「カフカの父親」では、カフカの死んだ父親が巨大な蜘蛛となって、カフカたちの部屋に侵入してくるのです。
「ゴーゴリの妻」に登場するゴーゴリの妻は、吸入する空気の量によって自在にその姿を変えるゴム人形という設定です。しかも、その妻は自慰に耽り、浮気をし、梅毒に罹っているというのですから、私などは状況を理解するのに骨が折れます。
これがカフカの父親やゴーゴリの妻の評伝というのなら別ですが、文学作品の世界では、こういう私の想定を超えたものも存在することが許されるのでしょうね。