古今東西の各分野の天才たちからヒントを盗もう・・・【続・リーダーのための読書論(88)】
天才、全員集合
『天才の秘密――驚異的な能力を発揮した人々』(クラウディア・カルブ著、竹花秀春訳、日経ナショナル ジオグラフィック社・ナショナル ジオグラフィック 別冊)では、物理学のアルバート・アインシュタイン、社会運動のエイブラハム・リンカーン、音楽のジョージ・ガーシュウィン、芸術のレオナルド・ダ・ビンチ、発明のトーマス・エジソン、数学のシュリニバーサ・ラマヌジャンなど、古今東西の各分野の天才たちが、次から次へと登場する。
印象的な言葉
とりわけ印象に残った言葉を挙げてみよう。
●クロード・ドビュッシーの『海』は、葛飾北斎の木版画「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」の影響を受けて作曲されたといわれている。
●ノーベル賞受賞のスピーチでボブ・ディランは、バディー・ホーリーに憧れ、彼の存在と音楽が自分に「強い自信を与えてくれた」と述べた。
●テレンス・タオは、天才というのは高慢な考えで、一生懸命励み、協力するほうが有意義だとしている。数学に「『天才遺伝子』のような魔法の類いは必要ない」と書いている。
●J・K・ローリングの『ハリー・ポッターと賢者の石』は1997年に初出版されるまで、12回出版を断られた。
天才育成法
教育熱心な親たちのために、天才を育てる10の方法が示されている。
①好奇心を養い、リスクがあっても挑戦する意志と熱心に取り組む心を育てる。
②情熱をかき立てる。好きなことならいわれなくても調べたくなるものだ。
③能力でなく、努力を褒める。
④遊びの時間を作り、想像する力を養う。
⑤楽しい音楽のレッスンを受けさせ、脳を働かせる。
⑥外国語を教えて神経の接続を刺激する。
⓻横から手や口をはさまずに一人で挑戦させる。
⑧一緒にいて刺激になる同じ年頃の子供や導いてくれる大人を紹介する。
⑨毎週パズルを行い、頭を使ってなぞなぞを解く時間を設ける。
⑩旅行に連れて行く。未知の経験にオープンな姿勢が創造力を育てる。
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