36歳で徳島市長に就任した、難病を抱える女性の頑張り半生記・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1884)】
今日ほど、不甲斐ない自分を情けなく思ったことはありません。東京・文京の小石川後楽園で、芝生上のハクセキレイを撮ろうとした瞬間、突如、このハクセキレイを狙ったオオタカが右側から急降下してきたのです。私まで3mに迫ったオオタカの鋭い眼光と特徴のある腹部の撮影に成功していたら、生涯で一番の傑作になっていたのに! 誠に残念至極! ハシボソガラスが幼鳥たちに餌を与えています。さまざまな色合いのハナショウブが咲き競っています。因みに、本日の歩数は12,617でした。
閑話休題、2020年に36歳で徳島市長に就任した内藤佐和子とは、どういう人物なのか気になったので、『難病東大生――できないなんて、言わないで』(内藤佐和子著、サンマーク出版)を手にしました。
読み終えて感じたのは、この著者は、やはり只者ではないということです。
「(東大)文学部に入学したものの、(弁護士になりたいという)夢を諦めきれなくて、再受験して入った東大法学部。ようやく『夢』に向けての人生がスタートした・・・と思っていた。ただ・・・、それはたった一か月のはかない夢だった」。難病の多発性硬化症と宣告されてしまったからです。
ところがどっこい、この著者は、自分にできることに挑戦し続けます。●ビジネスプランコンテストで優勝、百万円獲得! ●初代SNS「GREE」でアクセス数No.1を獲得! ●インターンで「ハリウッド進出」や「社長百人」との面会!――といった快挙を経験し、「治らないなら、私が医療の未来を変えてやる!」と決意します。
本書は、「自分の人生は、『難病』がなければ、もっともっと無味乾燥なものになっていただろう。多くの夢をかなえられそうな自分は、幸せ者だ。目の前の人生に潤いができた。難病は、決して人生の『足かせ』ではなかった。私は今、病気とともに、自分の人生を歩んでいる。そのことを、心から『ラッキー』だと信じて」と結ばれています。
市長としての、彼女らしい活躍が楽しみです。