著者の好きな映画ベスト10が、私の脳内に印象的なシーンを甦らせてくれた・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2068)】
【読書クラブ 本好きですか? 2020年12月11日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2068)
我が家の周辺は濃い朝霧にすっぽりと包まれ、幻想的な世界を堪能することができました。
閑話休題、『鎌田實の人生図書館――あなたを変える本と映画と絵本たち400』(鎌田實著、マガジンハウス)は、鎌田實の書評集+映画批評集です。
書評の部分は、著者と私の好みが違うことが明らかになりました。
映画批評の部分は、好みがかなり重なっているので、嬉しくなりました。
例えば、「カマタの好きな映画ベスト10」は、このようになっています。①第三の男、②ライムライト、③カサブランカ、④道、⑤タクシー・ドライバー、⑥ひまわり、⑦荒野の決闘、⑧ジョーカー、⑨アラビアのロレンス、⑩市民ケーン。
私の好きな順位とは異なるが、『第三の男』、『ライムライト』、『カサブランカ』、『ひまわり』、『アラビアのロレンス』、『市民ケーン』がちゃんとベスト10に入っているではありませんか。
『第三の男』のラスト・シーンは、私の好きな映画シーンの文句なしの第1位です。『ライムライト』のチャーリー・チャプリン演じる老コメディアンの「人生で必要なものは、勇気と想像力と、ほんの少しのお金」という台詞は、私の好きな台詞の第1位です。『カサブランカ』のイングリッド・バーグマンの気品ある美しさは、私の美人女優第1位です。『ひまわり』のソフィア・ローレンの迫力ある肉体には圧倒されました。『アラビアのロレンス』は、その後、長く続く、トーマス・エドワード・ロレンスに対する興味を私に激しく掻き立てました。『市民ケーン』のオーソン・ウェルズの溢れる才能には度肝を抜かれました。
ロミー・シュナイダーの凛とした美しさが鮮烈な、私にとって第1位映画の『離愁』が漏れているのが残念です。