このような推理小説が、この世に存在していいのだろうか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2156)】
【読書クラブ 本好きですか? 2921年3月9日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2156)
モクレン(シモクレン。写真1~3)が綻び始めました。カンヒザクラ(ヒカンザクラ。写真4~7)、フサアカシア(ミモザ。写真8、9)が見頃を迎えています。ヒュウガミズキ(写真10~12)、トサミズキ(写真13、14)が咲き競っています。我が家の庭の片隅で、ムスカリ(写真15)が咲き始めました。因みに、本日の歩数は11,150でした。
閑話休題、『倒錯のロンド(完成版)』(折原一著、講談社文庫)に引きずり込まれ、一気に読み終えてしまいました。
築30年くらいのボロアパートの四畳半暮らしの山本安雄、34歳は、推理作家の登竜門である月刊推理新人賞の結果を見て、愕然とします。「月刊推理新人賞結果発表! 幻の女 白鳥翔 三十二歳の新鋭、衝撃のデビュー。420枚堂々一挙掲載」と記されているではありませんか。受賞作は、山本が苦労を重ねて書き上げ、自信を持って応募した『幻の女』となっているのに、受賞者が山本安雄ではなく、白鳥翔となっているので、ショックを受けたのです。
自分の作品が盗作されたと知った山本の復讐が幕を開けます。
物語が進むにつれて、どんでん返しに次ぐどんでん返し、またどんでん返しと、息を呑むような驚きの連続で、身も心もぼろぼろになってしまいました。
最終ページを閉じて、唖然としている私。