本書のおかげで、読みたい本が3冊見つかりました・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2513)】
アオサギ(写真1~3)をカメラに収めました。ホトケノザ(写真4)が咲いています。
閑話休題、『深まりゆくアメリカ文学――源流と展開』(竹内理矢・山本洋平編著、ミネルヴァ書房、シリーズ・世界の文学をひらく)を読んで、巧みに紹介されている3冊を読みたくなってしまいました。
●エドガー・アラン・ポーの『アッシャー家の没落』
「storyに対するplotの『芸術』的重要性を書評などで説いたポーの、もっともプロット感覚に満ちたゴシック短編小説」。どういうプロットが凝らされているのか、もう今からワクワクしています。
●フレデリック・ダグラスの『フレデリック・ダグラス自伝――アメリカの奴隷』
「正確な自分の年齢も父親の名前(おそらく白人奴隷主)も定かでない幼少期の描写から始まる。第一章から第四章までは主としてメリーランド州の田舎での奴隷生活の残酷さ――鞭打ち、強制的な一家離散、銃による殺害など――を証言している。そして第五章から第十章のあいだに、彼は新しい奴隷主たちの下でボルティモアでの都会生活を経験し、そこで奴隷制を成立させているものが奴隷に対する読み書き教育の剥奪であることを知る。それ以降、世間の目をかいくぐり勉強に励みながら逃亡の機会を窺う彼は、数々の苦難を乗り越えついに第十一章、北部自由州への逃避行に成功し、マサチューセッツ州に到着したとき奴隷制廃止を主張する週刊新聞『解放者』に出会う」。差別をなくし格差を縮めるには、教育が最重要であることは、現代とも共通する課題ですね。
●ジョン・スタインベックの『怒りの葡萄』
「時代そして環境の変化に翻弄されるジョード家の物語は夢を打ち砕かれるような出来事の連続であるが、家族とのつながり、そして物質的な貧しさの中でも失ってはならない、人としての生き方が示されている」。どうも、私は読みもしないで、この作品を誤解していたようです(汗)。