突然、病名を告げられても、必要以上に深刻になるな・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2816)】
我が家から眺めた初日の出(写真1)。メジロ(写真2~6、8)、シジュウカラ(写真6、7)、スズメ(写真8、9)、ヒヨドリ(写真10)たちが新年の挨拶にやって来ました。一休宗純が正月に詠んだと伝えられている狂歌「門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」を、ふと思い起こしてしまいました。
閑話休題、『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』(和田秀樹著、マガジンハウス新書)で、勉強になったことが3つあります。
第1は、70歳を過ぎたら、自分のしたいことだけをしろというアドヴァイスです。
「70歳を過ぎると、『周りに心配かけてはいけない』『迷惑になってはいけない』など遠慮しがちになりますがその必要はありません。70代はむしろ、奔放なくらい自由に生きたほうがいいと思っています。知的な面でも同じです。家に閉じこもって本を読むよりも、同世代の友人たちと議論したり、映画や演劇の感想を語り合ったり、あるいはブログやホームページのようなアウトプットの場をつくったほうが脳ははるかに刺激されます」。
第2は、高齢になるほどタンパク質を摂れというアドヴァイスです。
「高齢になるほどタンパク質を心がけて摂るようにしないと、筋肉の衰えや減少が進み、老化が進んでいく可能性があるのです。・・・実際に、80歳を過ぎても元気に生きている人は、肉や魚を毎日食べてタンパク質を摂っています。・・・タンパク質は豚肉だけに含まれているものではありません。魚類にも豆腐や納豆のような大豆食品にも含まれていますから、肉だけでなくバランスよく組み合わせて摂取することが大事になります。・・・そして忘れていけないのは『セロトニン』です。タンパク質に含まれるアミノ酸の一種であるトリプトファンはセロトニンの原料になります。セロトニンは別名『幸せホルモン』とも呼ばれるくらい、脳内で作用すると私たちの気分を明るく解放的にしてくれます。うつの予防や治療にも使われる神経伝達物質ですから、タンパク質を摂ることで生活が朗らかになっていきます」。
第3は、突然、病名を告げられても、必要以上に深刻になるなというアドヴァイスです。
「病はほとんどの人にとって突然です。昨日までまったく思いもよらなかった病気が、突然に見つかって病名を告げられたりします。でも自分の身体のことですから、受け入れるしかありません。悔やんだり恐れたり、他人を恨んだりしても始まりません。それに高齢になってくると、ガン細胞のように身体のどこかにできそこないや疲弊した部分が出てくるのはある意味で避けられないことです。それがどこにどんな病気や障害となって現れてくるかは予測できないのです。だから『あ、そう来たか』という捉え方はジタバタしない、必要以上に深刻にならないという意味でも一種の極意のような気がします。『なるほど、そう来ましたか』とひとまず受け止める。そこから、次の一手をゆっくり考えてもいいでしょう」。