答えのない時代は、メモが最強の武器になる・・・【MRのための読書論(207)】
考えるためのメモ
『考える人のメモの技術――手を動かして答えを出す「万能の問題解決術」』(下地寛也著、ダイヤモンド社)によって、正解のない問いに対して、自分らしい答えを出す力を身につけるためのメモの技術を学ぶことができる。メモには自分の考えを深める凄いパワーがあるというのだ。
「仕事における創造性やキャリアを考える上で有効なのが『考えるためのメモ』のスキルを身につけることなのです」。
「(クリエイティブな仕事をしている人たちの)共通点とは、彼らは考えるときに、書くことにこだわりながら、商品企画をしたり、マーケティングを考えたり、顧客への提案をつくっていることでした」。
「メモなんて、一見面倒に思うかもしれません。でもメモをとることで情報感度が磨かれ、自分の言葉で発言や行動ができるようになる。周りの人とも上手くコミュニケーションが取れるようになる。難しい仕事もパパッとこなせるようになる。結果、豊かで楽しい仕事と生活を送れるようになるでしょう」。
「メモを見返したり、書きながら考えをまとめるだけで、頭がスッキリして伝えたいことが明確になります。何が大切で何が不要な情報かを判断できるようになっていきます」。
2つの習慣
●普段から気づいたことをメモする習慣をつけよ
●紙の上にメモを書きながら考える習慣をつけよ
4つの理由
手書きのメモはデジタルのメモより優れている、その理由は?
●自由度(書き方の自由度が高い)
●一覧性(多くの情報を一度に見られる)
●記憶定着(手で書くことで記憶に残る)
●創造性(脳が活性化し、発想しやすくなる)
3種類のメモ
●仕事の備忘録として書く記録メモ
●普段の気づきを書くインプットメモ→情報感度、観察力、言語化力が向上する
●創造的に考えるためのアウトプットメモ→俯瞰力、発想力、構想力が向上する
3つのポイント
●何を書くべきか?→メモの基準を持つ=インプットメモ
▶メモの基準があると、必要な情報が目に留まるようになる
▶メモの基準は「活用したい情報」と「面白いと感じる情報」
▶メモの基準にとらわれすぎず、直感でメモしてOK
●どう書くべきか?→箇条書きで抜き書きし、気づきを加える=インプットメモ
▶箇条書きにすることで、情報の本質をつかめるようになる
▶見返す前提で、ギチギチに書かずに余白を残す
▶略字、資料の切り貼り、写真を使って手を抜こう
▶気づきを加えることで、情報は自分ごとになる
▶気づきは自分が思ったこと、感じたことでOK
▶「不」の気づきこそアウトプットのニーズにつながる
●どう使うのか?→現状を全て見える化し、自分の視点で問題を整理し、打ち手を構造化する=アウトプットメモ
▶1つのテーマはA4用紙1枚にとにかく書き出す
▶「現状→課題→打ち手」の順番で書きながら考える
▶書くことで「わかっていること」「わかっていないこと」が明確になる
▶思いつくことを10コ以上書いて、3コ選ぶ気持ちで考える
▶常識を疑い、考えうる最高の状態を考えてみる
▶資料や書籍の情報だけでなく、現場の声や観察を通して課題をメモする
▶キーワードをグルグル囲み、矢印でつなげて構造化する
▶対立するジレンマを書き出すことで両立する方法が見つけやすくなる
▶相手に一瞬で伝わるストーリーやネーミングをメモで考える
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