榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

「祖先やその近縁種に似た姿をもちながら生きている生物」が勢揃い・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2938)】

【読書クラブ 本好きですか? 2023年5月5日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2938)

体長18cmほどのウシガエル(写真1、2)が2匹、日光浴をしています。ミシシッピアカミミガメ(写真3~5)たちも日光浴しています。カワウ(写真6、7)が羽繕いしています。オオバン(写真8)、コガモの雄と雌(写真9)、囀るホオジロの雄(写真10)、イワツバメ(写真11)、コチドリ(写真12)、スズメ(写真13)をカメラに収めました。タニウツギ(写真14、15)が咲いています。チガヤ(写真16)が群生しています。

閑話休題、『生きている化石図鑑――すばらしき「名品」生物たち』(土屋健著、芝原暁彦監修、ACTOW絵、笠倉出版社)には、「生きている化石」が勢揃い。著者は、「生きている化石」を「祖先やその近縁種に似た姿をもちながら生きている生物」と定義しています。

●ゴキブリ――嫌われがちな大先輩方の「舞台」はずっと森
現生種のオオゴキブリと、古生代(3億年以上前)のアプソロブラッティナ(長年に亘り最古級のゴキブリの一つとして扱われてきたが、近年の研究では「ゴキブリに近い別グループ」に位置づけられている)

●シーラカンス――「深さ」が彼らを助けたのか
現生種のラティメリア・カラムナエと、中生代のマルロポマ

●サンショウウオ――わかりやすい「かっこよさ」より大切なこと
現生種のオオサンショウウオと、中生代(1億6000万年以上前)のチュネルペトン

●ワニ――「得意分野」に君臨し、そして王座を守り続ける
現生儒のアメリカアリゲーターと、中生代(1億5000万年以上前)のゴニオフォリス(厳密に言えばワニ類ではないが、近縁の仲間)

●オウムガイ――あの「王様」は滅びましたが・・・
現生種のオウムガイと、中生代(2億100万年以上前)のセノセラス

●イチョウ――「自然が作り上げたものこそが美しい。我々はそこから発見するだけだ」(アントニオ・ガウディ)
現生種のイチョウと、古生代~中生代(2億年以上前)のバイエラ

進化の不思議さを実感させられる一冊です。