最もよい復讐の方法は、自分まで同じような行為をしないことだ。・・・【ことばのオアシス(77)】
【薬業日報 2011年8月26日号】
ことばのオアシス(77)
最もよい復讐の方法は、自分まで同じような行為をしないことだ。
――マルクス・アウレリウス
第16代ローマ皇帝、マルクス・アウレリウスが自分を省み、自分を励ますために書いた『自省録』の一節。彼は、ストア哲学に精通し、生涯その実践に努めたため、民衆に人望があり、哲人皇帝と呼ばれた。
同時代の歴史家・元老院議員、カッシウス・ディオによれば、「アウレリウスは厳格で賢明な生き方を選んだにも拘わらず、苦難に満ちた人生を生きる結果になった。彼は常に持病と闘いながら、周囲の出来事を取りまとめることに奔走していた。しかし、まさしく私はこうした人生を生きたからこそアウレリウスを尊敬する。途方もない困難と苦難の中で、彼は広大な帝国を維持することに努め、それを全うした」。
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