なりたいキャラクターを設定し、そのキャラになりきって行動すると、幸せになれるというのは本当か・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3236)】
冷たい雨だが、カンヒザクラ(ヒカンザクラ)が咲いています。
閑話休題、『物語思考――「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術』(けんすう著、幻冬舎)は、「『やりたいことを見つけろと言われても、見つけ方がわからない』という人や『行動しろと言われてもできない』という人を対象にしています」。
著者の考え方を一言で表すと、「自分の理想どおりに人生を過ごすためには、いっそ一つの物語を作るように考えたほうがいいよ」となります。
著者のアドヴァイスは5段階で構成されています。
- ①自分を制限している頭の枷をとる。
- ②なりたいキャラクター像を設定する。
- ③そのキャラを実際に動かす。
- ④そのキャラが活きる環境を作る。
- ⑤そのキャラで「物語を転がす」。
本書の肝である第2段階については、もう少し詳しい説明が必要ですね。
「多くの人が『自分というものが存在して、その自分が動いている』と考えているのですが、『一番なりたい状態に近づくために、一番効率的なキャラは何か?』を考えたほうが楽なんです」。
「『自分のキャラクターを設定して、それにより行動(プロセス)を変えよう』というのが、『物語思考』でぼくの言いたい主張です」。
「キャラクターという単語には、ざっくりと『①性格』という意味と、『②小説や漫画などの登場人物』という意味があります。『物語思考』では、②の小説や漫画の登場人物みたいに自分を設定することで、①の性格を変える、というイメージで使っています」。
「なりたい状態を眺めながらざっくりとイメージし、それを体現している『実在の人物』を想像します」。体現している周りの人、有名人、歴史上の人物などが候補になるでしょう。
「なりたいキャラを考え、そのキャラがしそうな行動をリストアップし、ひたすら行動していくほうが、いきいきと自分が生きたいような人生を楽しめるようになるはずです」。
「『物語的に自分の人生を客観視してみて、読者目線でおもしろいと思えるように生きていく』というやり方がおすすめです」。
この「自分の将来なりたい像を決めて、それに近づくために一番良いキャラを作り、そのキャラとして行動をしていく」という「物語思考」は、若い時分から私が行ってきた「妄想思考」に近いような気がしてきました(笑)。