川本三郎にとっての東京・杉並の阿佐谷、私にとっての荻窪・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3330)】
【読書の森 2024年5月25日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3330)
千葉・流山の史跡巡りに参加しました。田村哲三講師の説明で、八坂神社(写真1~4)、無群堂(写真5、6)、不動堂(写真7~10)、神明社(写真11~17)について理解を深めることができました。因みに、本日の歩数は16,088でした。
閑話休題、東京散歩エッセイ集『私の東京町歩き』(川本三郎著、ちくま文庫)に収められている「西の下町――阿佐谷(杉並区)」を読んだら、懐かしさが胸に溢れてきました。
著者の川本三郎と私は同い年で、昭和20~30年代、川本は東京・杉並の阿佐谷で育ち、私はその隣の荻窪で過ごしたからです。
著者は、「(阿佐谷は)山の手なのに下町の庶民的な雰囲気も持っている」と書いているが、当時の荻窪も同じでした。駅舎はまだ木造で、その周辺には闇市から生まれたマーケットがあったことも同じです。駅近くに映画館が何館もあったことも同じです。著者は阿佐谷のオデヲン座についての思い出を語っているが、私が母に連れられてターザン映画や『掠奪された七人の花嫁』を見たり、校外学習の一環でウォルト・ディズニーの『砂漠は生きている』を見たのも、まさに、この洋画専門のオデヲン座でした。
著者は、初代・若の花が活躍した時代の花籠部屋についても熱っぽく語っています。私も、休日には、自転車を駆って、力士たちの土俵上の稽古をよく見に行ったものです。
現在、千葉・柏在住の私が、毎月、荻窪散歩会に参加しているのは、荻窪・阿佐谷が私の原点だからです。