他人のための読書とは・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3428)】
雨が降ったり止んだりの中、町会の手持ち花火大会が開催されました(1年間、町会の副会長を仰せつかっています)。150名ほどの参加が得られ、子供たちの歓声が上がりました。
閑話休題、エッセイ集『文学が好き』(荒川洋治著、旬報社)で、とりわけ印象深いのは、●雑記帳・本屋・風邪、●他人のための読書、●中心と女性――の3つです。
●雑記帳・本屋・風邪
「<彼らはいつも本屋にいる>。書店の棚にある本は、日によって変わる。日々の動きがわかるから、この習慣はたいせつだ。目あての本のそばにある『類書』もしっかり見つめておく。それでも時間が余ったら、いつも行かないコーナーにも回ってみる。これだけでも世界がぐっとひろがる」。そのとおりだ!
●他人のための読書
「五〇にも六〇にもなって、いまだに『自分のための読書』だけをしているというのは、ちょっとはずかしいことかも。『ほら、こんな本があるの』『この小説はね』と人に語るために読む。いわば『他人のための読書』に、切り替えてはどうか。人と語り合うために読むという気持ちになると、なにより自分にとって、読書がこれまでになく新鮮なものになっていくはずだ」。私の場合は、自分のために読んだ後、書評をブログ、読書コミュニティ、月刊誌、amazon等に掲載しているが、これも「他人のための読書」になるのかな?
●中心と女性
「たたかいが好きな男は、多くの人を支配したいという欲望に燃えている。女は『平和的』なものらしく、自分がきれいであったり、愛されたりしていればいい、というところがある。自分の居場所が、相手のこころのなかに、職場のなかに、きちんとあれば、それでいい。多くの女性はそう思う」。この一節を女房に聞かせて意見を求めたところ、「私はそうかもしれないけれど、女性一般に当てはまるかは分からない」とのこと。