夫が遠い地に流罪になったら、あなたならどうする?・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3557)】
【読書の森 2024年12月31日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3557)
突如、5m先に出現したルリビタキの雌の撮影に失敗(涙)。メジロ(写真1)、コゲラ(写真2、3)、ヒヨドリ(写真4、5)、アオサギ(写真6、7)、ネコ(写真8)をカメラに収めました。因みに、本日の歩数は11,736でした。
閑話休題、豊臣秀吉政権下、若い身空で抜群の出世を遂げ栄華を極めたが、関ヶ原の戦いで敗れ、遠く八丈島に流され、その地で83歳で没した宇喜多秀家。前田利家の四女として生まれ、幼くして豊臣秀吉の養女となり、14歳の時、2歳年上の秀家と結婚、32歳の時、夫が流刑に処された後は生き別れのまま、61歳で金沢で死去した豪姫。
流刑地の八丈島で長い後半生を送った秀家、秀家との別離後、金沢で残りの人生を送った豪姫。秀家は、流刑地での長い人生で何を思ったのでしょうか。豪姫は、金沢で何を思い暮らしたのでしょうか。二人の心中を思うと切なくなります。
小説『閉ざされた海――中納言秀家夫人の生涯』(中里恒子著、講談社文芸文庫)の著者・中里恒子は、これだけの史実から想像力を発揮して、遠く引き離されても二人は互いに愛を貫いたとする恋愛小説を創り上げたのです。この小説には、恋愛はこうありたいという中里の強い願望が籠もっているのです。