榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

自分の思い込みを激しく揺さぶられました・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3710)】

【読書の森 2025年5月24日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3710)

セイヨウスイレン(写真1)が咲いています。我が家では、アジサイ(写真2)、ガクアジサイ(写真3、4)が咲き始めました。

閑話休題、『無用の効用』(ヌッチョ・オルディネ著、栗原俊秀訳、河出書房新社)で出会った思いがけない考え方に、自分の思い込みを激しく揺さぶられました。

●「知ること」に実用的な目的はない。

●役に立たないものさえ、役立たずではない。

●役に立つ人間はみじめである。

●「役に立たないこと」を理解するのは難しい。

●「役に立つこと」は無益な重荷である。

●役に立たないと思われていた科学が、思いがけず役に立つこともある。

●科学が「自然を研究する」のは「役に立つ」ためではない。

●知識とは、それを誰かに渡しても、自分が貧しくならない財産である。

●所有するために愛することが、愛を殺す。

●真理を所有することは、真理を殺すこと。

本の形をした巨大な書棚から本を取り出す男――魅力的な表紙です。

固い頭をほぐすのに役立つ一冊です。