榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

長い書名を裏切らない、勇気づけられる映画案内書・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3715)】

【読書の森 2025年5月29日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3715)

ずーっと年下の友人・千勝陽子さんに教わった千葉・流山のGLP ALFALINK流山8のカフェテリアを訪れ、昼食を摂りました。広い空間から緑を眺めながらの、安くて美味な料理に、女房も私も満足(写真1~5)。サツキ(写真6、7)、アルストロメリア(写真8~10)、ルリマツリ(学名:プルンバゴ・アウリクラータ。写真11)が咲いています。

閑話休題、『女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画100選』(北村紗衣著、書肆侃侃房)は、若い女性向きの本だが、高齢男性の私にとっても、いろいろな気づきがありました。

●『紳士は金髪がお好き』(1953年、アメリカ)
玉の輿を狙う美女たちのお気楽コメディと思いきや、実は、女性二人の何があっても崩れない強いシスターフッドを描いた友情物語だというのです。マリリン・モンローのお色気にくらくらしたことしか覚えていない、情けない私!

●『デスク・セット』(1957年、アメリカ)
優秀なレファレンスライブラリアン(参考調査業務を行う司書)たちと、導入されることになった調査用コンピューターとの対決。現代の生成AI問題にも通じるテーマです。

●『マルタのやさしい刺繍』(2006年、スイス)
ヒロインのマルタの刺繍には心を込めたハンドメイドの優雅な美しさが籠もっている一方、女性や高齢者を堅苦しい決まりで縛り付ける社会に対する変革の要素も備わっているというのです。趣味のパッチワークに熱心に取り組んでいる女房に見せたい作品です。

●『花咲くころ』(2013年、ジョージア・ドイツ・フランス)
「女性にとって美貌は必ずしも幸運をもたらしません」という一行が、強く印象に残りました。

●『イーダ』(2013年、ポーランド・デンマーク)
「この映画の面白いところは、セックスや恋愛、家庭があらゆる人にとって一番いい答えではない・・・ということを結末でさらっと描いているところです」と言われると、見たくなりますね。

●『ガール・ピクチャー』(2022年、フィンランド)
ちょっとしたことで大きく動く人生の可能性を描いたチャーミングなロマンティックコメディとのこと。