52週かけて、祖父と孫娘が絵画・彫刻を鑑賞しながら語り合ったこと・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3798)】
吸水するアゲハチョウ(写真1、2)とアオスジアゲハ(写真3)、チョウトンボの雄(写真4)、雌(写真5)、吸蜜するヒメアカタテハ(写真6、7)とモンシロチョウ(写真8)、オオチャバネセセリ(写真9)、イチモンジセセリ(写真10)をカメラに収めました。
閑話休題、『モナのまなざし――52の名作から学ぶ人生を豊かに生きるための西洋美術講座』(トマ・シュレセール著、清水玲奈訳、ダイヤモンド社)は、80歳を超えた祖父が10歳の孫娘・モナに、毎水曜日の午後、ルーヴル美術館、オルセー美術館、ポンピドゥーセンターの一つの絵画・彫刻を見せ、その作品について語り合うという体裁が採られています。
個人的に、とりわけ印象に残ったのは、下記の3作品です。
●「ジプシー女」(フランス・ハルス画、1626年頃、ルーヴル美術館)
ハルスは、名もない人の美しさに気づくべきだと、この絵を通して伝えたかったんじゃないかな。
●「マドレーヌの肖像」(マリー=ギエルミーヌ・ブノワ画、1800年、ルーヴル美術館)
ブノワのこの絵は、女性画家が、黒人女性というテーマを芸術の頂点に据えたんだ。人種間の上下関係を打ち破り、白人と黒人を隔てていた壁を打ち破り、メイドのマドレーヌに敬意を表したというわけだ。
●「休憩」(ヴィルヘルム・ハマスホイ画、1905年、オルセー美術館)
内なる声に耳を傾けようと、この絵は語っている。
私の感じ方・解釈とは異なるケースもあります。
●「エトワール」(エドガー・ドガ画、1876年、オルセー美術館)
この作品が教えてくれるのは、人生をただ生きるだけではなく、時には人生を踊り明かそうということ。身振りや動作は、規則を逸脱したっていい。果てしなく繰り返される日常だけが、人生ではないんだよ。
ところが、トマ・シュレセールはなかなかの曲者です。これ以外に、「モナには言わないでおこう」と、別の解釈もちゃんと示されているではありませんか。