榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

本書のおかげで、読みたい本が3冊見つかりました・・・【情熱的読書人間のないしょ話(4017)】

【読書の森 2026年3月11日号】 情熱的読書人間のないしょ話(4017)

カワヅザクラ(写真1~3)、トサミズキ(写真4~5)が咲いています。因みに、本日の歩数は8,283でした。

閑話休題、毎週土曜日は朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞の、日曜日は読売新聞、産経新聞の各書評欄をチェックし、手帳の「読みたい本」リストに書き加えるようにしています。

宮部みゆきのおすすめ本――2020~2024 in本よみうり堂』(宮部みゆき著、中公新書ラクレ)には、2020~2024年の読売新聞に宮部みゆきが載せた154冊の書評が収められています。

かねがね、宮部みゆきの的確な読書眼に敬服しているので、見逃すはずはないのに、今回、本書で読みたい本が3冊見つかりました。私の毎週のチェックの甘さを思い知らされました(汗)。

●『女たちの本能寺』(楠戸義昭著)――七人の女性の実像
この四人(濃姫、お市の方、細川ガラシャ、春日局)ほど名を知られていないけれど、(明智)光秀の正妻煕子の良妻賢母ぶりと壮絶な最期、(織田)信長に深く愛され、その没後は(豊臣)秀吉に運命を歪められてしまった側室お鍋の方、光秀の妹で、信長に重用された美しき才媛・御妻木のミラクルで謎多き実像と、それぞれに新鮮な驚きがある。【煕子、お鍋の方、御妻木のことを、無性に知りたくなってしまいました】

●『日々翻訳ざんげ――エンタメ翻訳この四十年』(田口俊樹著)――大御所の訳書と歩み
エルモア・レナードが得意とする「直接話法でも間接話法でもない中間の話法」とか。【中間の話法とは、いかなるものか、この話法をぜひとも身に付けねば!】

●『偏愛的漢詩雑記帳』(川合康三著)――三国志でお馴染みの曹操も登場
本書のページを繰ると学ぶことがたくさんある。それもそのはず、著者は中国文学のプロ中のプロなのだ。著名な詩人たちと数々の名詩を題材にして、情報量は半端ないけれど、タイトルどおりの愛ある語りが軽やかで優しい。【杜甫の「国破れて山河あり」は、国家の存亡ではなく、自分が住んでいる場所での切実な日常の危機と喪失を言い表しているという川合康三の解釈には、宮部だけでなく、私も衝撃を受けました。『曹操・曹丕・曹植詩文選』(川合康三編訳)は読んだが、本書は知りませんでした】

『松本清張推理評論集――1957~1988』(松本清張著)は、宮部の書評を見て、この本の存在に気づき、慌てて読んだことを思い出しました。