主役を入れ替える手法を、『太平記』の作者は『平家物語』から学んだ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(4028)】
生物観察会に参加し、37種の野鳥を観察することができました。ベニシジミ(写真1、2)、キタテハ(写真3)、ホオジロの雄(写真4,5)、モズの雄(写真6)、コガモの雄と雌(写真7)、バンとオオバン(写真8)、バン(写真9)、遥か遠方で不鮮明だが、2羽のノスリ(写真10)、ダイサギ(写真11)、メジロの巣(写真12)、ハシボソガラスの巣(写真13)、ミシシッピアカミミガメ(写真14)、スギナの胞子茎であるツクシ(写真15)、オオイヌノフグリとヒメオドリコソウ(写真16~18)、ヒメオドリコソウ(写真19)、アマナ(写真20、21)、ユキヤナギ(写真22)、アブラナあるいはセイヨウアブラナ(別名:ナノハナ。写真23,24)をカメラに収めました。因みに、本日の歩数は11,005でした。

























閑話休題、『平家物語と太平記――通説の虚像を暴く』(呉座勇一著、朝日新書)は、歴史好きにとって、唐辛子一瓶ぐらい刺激的な一冊です。
内容はかなり専門的だが、私の理解するところでは、著者が一番言いたいのはこういうことだと思います。
●『太平記』は、14世紀の元弘・建武の乱から南北朝内乱を記した全40巻に亘る歴史文学であり、歴史書として、また文学作品として、中世日本の政治・社会・文化を理解する上で欠かせないテクストである。
●歴史学界では、『太平記』は世間では歴史の根幹のように思われているが、事実を基にしつつも編纂の過程で脚色が加えられた軍記物語であり、歴史学の観点からは信頼できないという意見もあったが、近年の歴史学では、軍記物を史料として積極的に活用する動きが顕著である。
●正中の変、中宮御産祈祷、南都北嶺御幸などに関する『太平記』の記述が全くの虚構と断ずることはできない。けれども、それらが後醍醐天皇を倒幕戦争の主役として印象づける機能を果たしていることは明白である。そして、その手法を『太平記』作者が、『平家物語』から学んだことは疑いない。従って、後醍醐天皇の主体性を過度に重視した従来の研究視角、すなわち『太平記』が主張する歴史観(『太平記』史観)に影響された捉え方では、南北朝政治史の実相を見誤る恐れがある。
もう少し具体的に言うと、『平家物語』が以仁王ではなく後白河法皇を平氏追悼の旗頭に選んだように、『太平記』は後醍醐天皇を倒幕戦争の主体に位置づけ、護良親王を脇に追いやったというのです。
呉座勇一という歴史学者からは目が離せませんね!
