榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

知れば知るほど面白い神社のいろいろ・・・【山椒読書論(309)】

【amazon 『開運! 神社さんぽ2』 カスタマーレビュー 2013年11月13日】 山椒読書論(309)

上大岡トメの「神社さんぽ」の第2弾『開運! 神社さんぽ2――伊勢神宮・出雲大社をめぐるご利益満点の旅』(上大岡トメ・ふくもの隊著、アース・スター エンターテイメント)は、第1弾に引き続き快調である。

「今年2013年は、伊勢神宮と出雲大社の2大遷宮が同年に行われる歴史的な年」ということで、上大岡とふくもの隊が、「伊勢神宮の(20年ぶりの)式年遷宮に行く!」、「出雲大社の(60年ぶりの)平成の大遷宮に行く!」、「八百万(やおよろず)の神様に会いに行く!」、「熊野詣(もうで)に行く!」のである。

「私が感じる神社の良さは、自分がガタガタしていても、いったん鳥居をくぐるとその清浄な空気でニュートラルになれるということ。神様の前で手を合わせて頭を垂れると、今、自分は何がしたくてどこに向かっているのか、冷静に考えることができるのです。また、自分は自然の中で生かされているんだ、と謙虚なキモチになる。だから鳥居を出るときはスッキリです」。この姿勢が素晴らしい。

「我々が提唱する『神社さんぽ』は、お参りだけではありません。キモチが浄化されたところで、今度はその土地のおいしい食べ物、お酒(お清めですから)をいただいて、自分にエネルギーを注ぎこむのです。時間があれば湯に入ってカラダも浄化、宿に泊まってエネルギー充填、早朝参拝するもよし。さらに元気になって日常生活に帰るという、一大アミューズメントです」。このちゃっかりぶりも、上大岡の魅力だ。

各旅の終わりのコラム「神社さんぽ流 ご利益を呼び込む方法」は、具体的かつ建設的で役に立つ。例えば、伊勢神宮遷宮の場合は、こんなふうである。「整理整頓で『常若(とこわか)』!!――伊勢神宮の『式年遷宮』では、神様のお住まいである社殿が建て替えられます。社殿を定期的に新しくすることで、神様は『常若(いつまでも若々しく、みずみずしい)』となり、清新はパワーに満ちあふれると信じられてきたのです。ぜひそのご神徳にあやかりたいところですが、実際のところ家の建て替えはもちろん、定期的に引越すことだって難しいですよね。それならばまず、現状の住まいをキレイに片付けてみませんか。掃除だけでなく溜まった不用品は整理整頓。スッキリと片付いた部屋には新しい風が入って、次なるステップに弾みがつきそうです」。乗せられ易い私は、早速、本と資料が筍状態で足の踏み場もなかった書斎を片づけ、スッキリしたおかげで若返ることができた。その上、掃除機が入らないので毎日の掃除が大変とぼやいていた女房から褒められたのである。