榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

【手を拱(こまね)いている】【手を拱(こまぬ)いている】【腕を拱(こまね)いている】【腕を拱(こまぬ)いている】・・・【一問一答!(145)】

【じほうMRメールニュース2010年2月10日号】 一問一答!(145)

問題:下記の【 】は、どれが正しいか?
A:この緊急事態に【手を拱(こまね)いている】わけにはいきません。
B:この緊急事態に【手を拱(こまぬ)いている】わけにはいきません。
C:この緊急事態に【腕を拱(こまね)いている】わけにはいきません。
D:この緊急事態に【腕を拱(こまぬ)いている】わけにはいきません。

解答:DとB(ただし、私自身はDを使用し、Bは使用しない)。
「腕を拱(こまぬ)く」「手を拱(こまぬ)く」は「腕組みをして、すなわち、何もしないで傍観する」を意味する。「こまねく」は「こまぬく」の訛り。「腕を拱(こまね)く」「手を拱(こまね)く」を許容している辞書もあるが、日本語を大切にしている人に対しては使わないほうが無難。