榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

7つのチャートで整理すれば、分かる! 伝わる! 成果が出る!・・・【MRのための読書論(198)】

【ミクスOnline 2022年6月24日号】 MRのための読書論(198)

チャート化

チャートで考えればうまくいく―― 一生役立つ「構造化思考」養成講座』(安藤芳樹著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、若い時に出会っていたら、私の企業人としての人生は違ったものになっていたのにと思わせる一冊である。

長い文章も、チャート化すれば、一目瞭然。7つのチャートで整理すれば、分かる、伝わる、成果が出る――というのだ。具体的には、▶自身の頭が整理される、▶相手とのコミュニケーションが良好になる、▶時短ができる、▶記憶に残りやすくなる、▶相手の頭も整理できる――というのである。

セブンチャート

「『セブンチャート』は、文章を分解してはめ込んでいくだけで、誰でも簡単に『論理の構造』を可視化できる、とてもシンプルなフレームワークです」。

①センテンスチャート(1つ1つの文をそれぞれ1つの枠に入れて整理する)
スタートラインとなるチャート。セブンチャートの柱となる5つのチャートに枝分かれさせるための「準備チャート」という位置づけ。

②定義チャート(語句を定義する)
「定義」とは、万人が共通認識を持つための手段。

③YES NO チャート(正誤を表す)
正しいこと(肯定したいこと)と、正しくないこと(否定したいこと)を明確に分ける。

④要素チャート(並列概念を表す)
要素やアイディアを漏れなく洗い出す際などに役立つ。

⑤VSチャート(対立概念を表す)
比較検討の際に役立つ。

⑥プロセスチャート(論理の流れや時系列を表す)
頭の中では連続している要素を、枠に入れて整理することで、根本的な原因が見えてきたり、さらには結果の予測、解決法などを見出すこともできる。

⑦ランタンチャート(全体の文脈を自分が理解できる上に、相手に分かりやすく伝えることができる)
①~⑥のチャートを必要に応じ組み合わせ、思考全体を整理する。セブンチャートの最終形がランタンチャート。

本書とは異なり、図で示せないのが残念だが、セブンチャートは、①が最上流に位置し、その下に②~⑥が横並びで広がり、それらが最下流の⑦で合流する様をイメージすると分かりやすいだろう。

作戦

「相手を納得させる資料を作成するには、『どうやって相手を納得させるか』という『作戦』が必要です。まずはとにかく頭の中にあることを文章で書いてみることです。そして、その文章をチャートにするのです。文章にするだけでも、自分が思っていることがある程度可視化されます。その上でチャートにすると、自分の思考の論理の構造が見えやすくなり、どういう流れで納得させるかという作戦のヒントが見えてくるのです」。

【セブンチャートにしやすい文章の10のポイント】
①ポエムを書かない。ビジネス文章を書く。論点→争点→課題・原因→解決策という文章。
②相手に合わせて設計する。
③一文は短く。最大50文字まで。
④シンプルで強い表現を使う。
⑤事実と解釈を分ける。
⑥同じ言葉を繰り返さない。
⑦難解な熟語・修辞を使わない。
⑧「書く」より「削る」ことに時間を使う。
⑨「一文一意」を徹底する。
⑩言葉を遠回りさせない。言いたいことをストレートでど真ん中に投げる。

練習問題が豊富なので、自ずとセブンチャートの技法に習熟することができる。巻末には、セブンチャートのテンプレート集が付いている。