急進左派、プログレッシヴ、リベラル、無党派、中道右派、極右――君は、どれに共感する?・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3633)】
【読書の森 2025年3月17日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3633)
ハシビロガモの雄、雌、コガモの雄(写真1)、ハシビロガモの雌(写真2)、ヒヨドリ(写真3)、ムクドリ(写真4)、ツグミ(写真5)、コゲラ(写真6、7)、メジロ(写真8)、地下鉄のエスカレーターの修理(写真9)をカメラに収めました。我が家の庭師(女房)から、ユキヤナギ(写真10)が咲いているわよ、との報告あり。
閑話休題、『引き裂かれるアメリカ――トランプをめぐるZ世代の闘争』(及川順著、集英社新書)を読み終わって意外に感じたのは、アメリカの若い世代に対する高い評価です。
自分の考えに確信を持って雄弁に語る若者たちの力強さ、大学生も高校生も力強いというのです。アメリカという国の行方は不透明だが、彼らが未来を担う以上、少なくともこの力強さだけは、この国から容易にはなくならないだろうと見通しています。
その上で、こうした力強さがポジティヴに作用するのか、ネガティヴに作用するのかが考察されています。
とりわけ勉強になったのは、若者たちの政治的スペクトラムです。著者は、左から急進左派、プログレッシヴ、リベラル(中道左派)、無党派、保守(中道右派)、保守(極右)と位置づけています。ドナルド・トランプは保守(極右)に位置づけられています。
今後の若者の動向を決める要素は何か。著者は、教育が重要だと強調しています。「若者の分極化を加速させるのも教育だし、分極化を抑制して、若者同士の対話の道を開くのも教育だ。分断を食い止めるための鍵は教育だ。それは突き詰めれば、親が子供にどう向き合うかという問題だ」。
著者はNHK記者だが、アメリカの分断状況について、いささか楽観的過ぎるのではないか――これは、リベラル派の私の正直な感想です。