小泉純一郎が4時間半、率直に語った・・・【情熱的読書人間のないしょ話(361)】
気が早い鯉幟がはためいています。甘い香りがすると思って見上げたら、薄紫色のライラック(リラ)が咲いていました。白い総苞のハナミズキは清潔感があります。鮮やかな赤色のクルメツツジ、白いクルメツツジも頑張っています。昼食で寄った店の小さな庭は趣があります。因みに、本日の歩数は11,684でした。
閑話休題、小泉純一郎のワンフレーズを否定的に捉える人もいますが、自分の考えのエッセンスをあのように短い言葉で表現できるというのは、リーダーとして素晴らしい才能だと考えています。『小泉純一郎独白』(常井健一著、文藝春秋)では、4時間半に亘るインタヴューを通じて、小泉の考え方、生き方が率直に語られています。
「原発は安全、安い、クリーン。これ全部ウソだ」。小泉は、原発の問題点を、●地震国に原発は適さない、●原発には多額の税金がかかる、●核廃棄物の捨て場所がない――の3点に絞り、「原発をゼロにする」ことを主張しているのです。
「安倍さんは全部強引、先急いでいるね」。
「自民党は総理に何を言おうが自由だったんだよ。言いたい放題言った。ただ、決まれば従う。今は決まる前から総理のご意向に黙っちゃうから、おかしいよね」。
「あいさつは3分以内に終われ。聞くほうには3分は長いんだよ。結婚式でも短いほどいいんだ。つまらない話をする人ほど『簡単ですがこれで終わります』と言う。あと、間が大事。早口は駄目なんだ」。
「歴史時代小説を読むとわかるよ。俺、大好きなんだ。卑怯な行動とはどういうものか、勇気ある行動とはこういうものか、一冊読めば、実在した人物の人生から学べる。現代小説を読んでも、そういうことわからない。戦国時代でも幕末でも源平の時代でも、人間、裏切ったり裏切られたりというのは当たり前なんだ。信長、秀吉、家康見たってわかるじゃねえか」。
小泉を好きな人だけでなく、嫌いな人にも読んでもらいたい一冊です。