榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

金正恩の母の正体が明らかに・・・【情熱的読書人間のないしょ話(510)】

【amazon 『女が動かす北朝鮮』 カスタマーレビュー 2016年8月30日】 情熱的読書人間のないしょ話(510)

庭に出ていた女房が、白い紋のある大きな黒いチョウがいるわよ、と駆け戻ってきたので、慌ててカメラを手にしました。我が家を初めて訪れたナガサキアゲハの雌ではありませんか。その後、ナガサキアゲハの雄もやって来ました。雄には白い紋はありません。夕方には、庭で、今シーズン初めてカネタタキの鳴き声を耳にしました。

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閑話休題、何をしでかすか分からない北朝鮮の動向には注意を払うようにしています。その一環として、『女が動かす北朝鮮――金王朝三代「大奥」秘録』(五味洋治著、文春新書)を手にしました。

今後は、金正恩の妹・金与正、異母姉・金雪松、妻・李雪主の動静に注目すべきと書かれています。

私にとって興味深いことが2つ記されています。1つは、金正恩の母・高容姫(「高英姫」は間違った表記)に関する情報です。これまで、彼女は、在日コリアンで、力道山たちと活躍したプロレスラーの高太文の長女と言われていたのですが、実は在日コリアンの高京沢の次女だったというのです。著者の調査結果は説得力があります。高容姫の墓碑には「1952年6月26日出生、2004年5月24日死亡」と彫られていますが、「ただし高が日本出身ということは書かれていない」。国民には伏せられているのです。

もう1つは、金正恩によって処刑された張成沢と、その妻・金敬姫(金正日の妹)は、若き日に、金日成や金正日に反対されたにも拘わらず、大恋愛の末に結婚したという事実です。

こんな記述もあります。「(金正日の専属料理人だった)藤本健二によれば、金正日は彼女(高容姫)を日本風に『アユミ』と呼んでいた。藤本は、映画を愛好した金正日が『日本で一番きれいな女優は吉永小百合だ』と話すのを聞き、『容姫は吉永さんに似ている』と記している。『名女優、原節子に似た清楚で凛とした美人』とも表現している」。

「(金正日の)好きな歌は、日本の歌手、牧村三枝子の『みちづれ』だった。『水にただよう浮草に・・・』というやや悲しい調子の歌だ」。

「(韓国・大韓航空機爆破事件の犯人)金賢姫の証言によれば、彼女は研修を受けていたマカオから平壌に緊急指令を受けて帰国した。そこで李某・対外情報調査部長から『88』(パルパル。ソウルオリンピックのこと)を妨害するために、ベテラン工作員の金勝一と共に韓国の飛行機を爆破する任務を与えられる。攻撃目標は『11月28日のバグダッド発アブダビ経由ソウル行き、南朝鮮の大韓航空858便だ』と告げられる」。