敢えて、街中を散歩中に出会える野鳥78種に絞った図鑑・・・【情熱的読書人間のないしょ話(582)】
野鳥観察会に参加し、31種の野鳥に出会うことができました。遠くからですが、セグロセキレイ、モズ、カイツブリ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、オオバン、コサギをカメラに収めることができました。セグロセキレイはハクセキレイに似ていますが、黒い顔に白い線はセグロセキレイ、白い顔に黒い線はハクセキレイです。カワセミは全身を撮ることができず、ヤナギの葉の間で光るコバルトブルーの背中しか写せませんでした。今宵は美しい三日月です。因みに、本日の歩数は16,357でした。
閑話休題、『散歩で楽しむ野鳥の本――街中篇』(大橋弘一・Naturally著、山と溪谷社)は、3つの特色を備えています。
第1は、対象を街中の散歩中に出会える野鳥78種に絞っている潔さです。第2は、野鳥たちの多くが原寸大で登場していることです。おかげで、その鳥の特徴が細かい部分までよく分かります。第3は、バード・ウォチングの初心者にも分かり易く説明されていることです。
例えば、よく似ているハクチョウの見分け方は、●オオハクチョウは、くちばしの黄色い部分が黒色の部分へくいこむ、●コハクチョウは、くちばしの黄色の部分が小さめ、●人為的に移入され野生化しているコブハクチョウは、くちばしが橙色で、額前の黒いコブが特徴――といった具合です。
カワセミの雄と雌の見分け方は、●雄は、くちばしが上下とも黒い、●雌は、上のくちばしが黒く、下のくちばしが赤い――と、簡単なものです。これからはくちばしに注目することにします。
よく似ているバンとオオバンの特徴は、●バンは、額が赤い、●オオバンは、額が白い――と、明快です。
ヒドリガモのページには、こういうことが書かれています。「カモの種類を識別するための大切な要素のひとつに『頭の形』に注目するということが挙げられます。カモ類の雌はいずれも地味な色彩で、どれもこれも似ていますから、色だけで識別しようと思ってもなかなか困難です。・・・このことを特にはっきりと知らしめてくれるのがヒドリガモです。ヒドリガモの頭は、台形をイメージさせるような独特の形をしています。ほかのカモ類とははっきりと異なる形状です。雄も雌も形は同じですから、色彩で識別しやすい雄の頭部の形をよく観察して覚えておけば、雌もすぐにヒドリガモだとわかるようになります」。