榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

謎の生き物、UFO、アトランティスなどに最先端科学の光を当てると・・・【情熱的読書人間のないしょ話(668)】

【amazon 『科学で解き明かす超常現象』 カスタマーレビュー 2017年2月11日】 情熱的読書人間のないしょ話(668)

どんよりとした雲が垂れ籠めて、晴れ間が押し潰されそうです。イルミネーション、朧月を見ながら帰途に就きました。因みに、本日の歩数は10,115でした。

閑話休題、『科学で解き明かす超常現象――ナショジオが挑む55の謎』(日経ナショナル ジオグラフィック社)では、「謎の生き物、神話、モンスター」、「UFO、民間伝承、幽霊の物語」、「古代の伝説と聖なる場所」の章に分けて、55の謎に最先端の科学の光を当てています。

私にとって一番興味深かったのは、「DNAが明かすビッグフット、イエティの正体」と「雪男の『DNA』は太古のホッキョクグマ?」の項です。

「各地の博物館や個人が所有する(ビッグフットやイエティとされる)標本30点のうち29点についてDNA鑑定した結果は実に興味深いものだった。どれもありふれた動物の遺伝子であることがわかったのだ」。オックスフォード大学の人類遺伝学者、ブライアン・サイクスは、それらの標本は、ウシ、ヒツジ、アライグマ、ヤマアラシ、クマ、バク、ウマ、アメリカクロクマ、そしてヒトのものだと突き止めたのです。

サイクスは、2012年になって、雪男とされる2つの標本が、12年前の先史時代のホッキョクグマと共通の遺伝的特徴を持つことを発見しました。「この毛の持ち主が絶滅せず生き永らえている可能性がある、とサイクスは指摘する。アメリカ自然史博物館の生物学者ロバート・ロックウェルも、太古のホッキョクグマがヒマラヤでひっそりと生き延びてきた可能性は否定できないと言う」。