榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

ネット化したデジタル世界は、今後、どうなっていくのか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(724)】

【amazon 『<インターネット>の次に来るもの』 カスタマーレビュー 2017年4月11日】 情熱的読書人間のないしょ話(724)

レンギョウが黄色い花を付けています。ギョリュウバイの花は赤と黒のコントラストが鮮やかです。ミツバツツジが明るい紫色の花を咲かせています。ヤマブキの黄色い花が咲き始めています。オオアラセイトウ(ショカツサイ)の紫色の花は、近づいてよく見るとかわいらしいことに気づきます。スノウフレイク(スズランズイセン)は、白い花弁の先端の緑色の斑点が目印です。ハナニラがさまざまな色合いの花を咲かせています。シバザクラの桃色の花が目を惹きます。

閑話休題、『<インターネット>の次に来るもの――未来を決める12の法則』(ケヴィン・ケラー著、服部桂訳、NHK出版)は、インターネットのこれまでの30年間を踏まえ、今後の30年間を考察しています。

「ネット化したデジタル世界は名詞(結果)ではなく動詞(プロセス)として生成し(BECOMING=なっていく)、世界中が利用して人工知能(AI)を強化することでそれが電気のようなサービス価値を生じ(COGNIFYING=認知化していく)、自由にコピーを繰り返し流れ(FLOWING=流れていく)、本などに固定されることなく流動化して画面で読まれるようになり(SCREENING=画面で見ていく)、すべての製品がサービス化してリアルタイムにアクセスされ(ACCESSING=接続していく)、シェアされることで所有という概念が時代遅れになり(SHARING=共有していく)、コンテンツが増え過ぎてフィルターしないと見つからなくなり(FILTERING=選別していく)、サービス化した従来の産業やコンテンツが自由にリミックスして新しい形となり(REMIXING=作り変えていく)、VRのような機能によって高いプレゼンスとインタラクションを実現して効果的に扱えるようになり(INTERACTING=相互作用していく)、そうしたすべてを追跡する機能がサービスを向上させライフログ化を促し(TRACKING=追跡していく)、問題を解決する以上に新たな良い疑問を生み出し(QUESTIONING=質問していく)、そしてついにはすべてが統合され彼(ケラー)がホロス(holos)と呼ぶ次のデジタル環境(未来の<インターネット>)へと進化していく(BEGINNING=始まっていく)という展開だ」。

著者は、未来について、今後の留意点に触れながら、かなり楽観的な見方を示しています。「われわれはそれらのテクノロジーを取り入れていかなくてはならない。テクノロジーを妨害することなく、協働することによってのみ、その果実を得ることができるのだ。生まれてくる発明が実際に害悪にならないように、われわれは法的、技術的な手段によって制御する必要がある。個々の性質に合わせて、文明化し手なずける必要もある。ただそうするためには、まずは深く関わり、手を出して試してみて、警戒しながらも受け入れていく必要がある」。