日本のカメ・トカゲ・ヘビ図鑑としては、本書がベストだ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1691)】
【amazon 『日本のカメ・トカゲ・ヘビ(増補改訂)』 カスタマーレビュー 2019年12月2日】
情熱的読書人間のないしょ話(1691)
クリスマスが近づいてきましたね。
閑話休題、『日本のカメ・トカゲ・ヘビ(増補改訂)』(松橋利光写真、富田京一解説、山と溪谷社・山溪ハンディ図鑑)は、日本のカメ、トカゲ、ヘビを知るのに最適な図鑑です。
それぞれの種について、「すみか」、「食べ物」、「繁殖」、「大きさ」、「体の特徴」、「見分け方」の順で解説されています。写真は鮮明で、解説は簡にして要を得ているので、現在入手できる図鑑としてはベストと考えます。
千葉県に住んでいる私が見かけるトカゲは、ニホントカゲではなく、ヒガシニホントカゲであることを知りました。
所々に挿入されているコラムも充実しています。「ツチノコとは何か」は、「ここ10年ほど、筆者のところにも3~4件、ツチノコの鑑定依頼があったが、いずれもヤマカガシと同定できた。しかもすべてが中国・四国地方で捕獲ないし撮影された、このエリア特有の斑紋が不明瞭でべったりした紫色の個体。最近雑誌のグラビアなどで取り上げられるツチノコも、筆者が見る限り大半がこのタイプのヤマカガシである。裏を返せば、多くの人々が普通種のヘビすらよく知らない証左ともいえ、少し寂しく思えてくる」と綴られています。