榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

スズメは、なぜ電線に止まるのか、電線に止まっても感電しないのか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2140)】

【読書クラブ 本好きですか? 2021年2月21日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2140)

ウケザキクンシラン(クリヴィア・ミニアタ)のミレイ(光玲)という品種(写真1)、シンビジウム(写真2、3)、フリージア(写真4)、ツバキ(写真5)、ゴードニア・ラシアンサス(タイワンツバキ。写真6)が咲いています。スズメたちをカメラに収めました。

閑話休題、『電柱鳥類学――スズメはどこに止まってる?』(三上修著、岩波科学ライブラリー)は、スズメを始め、電柱に止まる野鳥たちを研究する著者のユニークな一冊です。

鳥たちは、何のために電線に止まるのでしょうか。著者は、4つの可能性を挙げています。第1は、見晴らしがよいので、安全を確認するため、第2は、ねぐらに入る前の集合場所とするため、第3は、遊びの場とするため、第4は、暖をとるため――ではないかというのです。第4の「頭寒足熱説」は著者自身の仮説だが、今のところ、確証は得られていないとのことです。

電線に止まっても、スズメは感電しないのかという疑問には、こう答えています。「町中の電力線をみればわかりますが、金属部分はむき出しではなく、ゴムやプラスチックによって被覆されています、そのため、被服された部分に触れても感電することはないのです。家のコードも、電気が流れていますが、被服されているから安全です(電力線よりも電圧が低いのでさらに安全です)。ただし、またややこしくなりますが、仮に電力線が被覆されておらず、金属がむき出しであっても、スズメが両足で(片足であっても)1本の電力線に止まっている限りは感電しません。なぜなら、スズメの体は電力線に比べて電流を通しにくいからです」。