図書室の司書から、「何をお探し?」と声をかけられたら・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2233)】
【読書クラブ 本好きですか? 2021年5月25日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2233)
ホロジロの雄(写真1)が獲物を銜えています。ハシブトガラス(写真2)が鳴いています。ツマグロヒョウモンの雄(写真3~5)をカメラに収めました。タイサンボク(写真7、8)が咲き始めました。レッドロビン(写真9)の赤い新葉が目を惹きます。因みに、本日の歩数は15,537でした。
閑話休題、『お探し物は図書室まで』(青山美智子著、ポプラ社)は、ほのぼのとした読後感を味わえる連作短篇集です。
朋香(21歳、婦人服販売員)、諒(35歳、家具メーカー経理部)、夏美(40歳、元雑誌編集者)、浩弥(30歳、ニート)、正雄(65歳、定年退職)は、いずれも、それぞれの悩み、問題を抱えています。
彼らは、区立コミュニティハウスの図書室の司書・小町さゆりから、「何をお探し?」と声をかけられます。この小町というのは、とてつもなく体が大きな47歳の女性で、それぞれの悩みや問題解決に資する書籍のリストをテキパキとパソコンで打ち出してくれます。そのリストの最後には、一見、関係のないような書籍のタイトルが付け加えられています。このリストのおかげで、相談者たちは元気を取り戻していきます。
小町は、書籍リストに添えて、「これは本の付録」と言いながら、小町自身が趣味で作った羊毛フェルトの作品をプレゼントしてくれます。読み終わった私が、表紙に写っている羊毛フェルトの作品たちを示しながら、女房に、「こういう小物が、作中でいい役割を果たしているんだよ」と言ったところ、「あ、それ、羊毛フェルトね、私も持っているわよ」と、小さな熊を取り出すではありませんか。「あなたのお母様から頂いたのよ」だって。