榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

人間化したキャラクターの雑草たちが全員集合!・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2340)】

【読書クラブ 本好きですか? 2021年9月13日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2340)

アオモンイトトンボ(写真1~3)の交尾を目撃しました。ムラサキシジミの雌(写真4~6)、ガのヤママユの幼虫が作ったと思われる繭(昆虫に造詣の深いSさんの見解。写真7)、クルマバッタモドキの緑色型(写真8)、イボバッタ(写真9)、高木から高木に飛び移るオナガ(写真10)をカメラに収めました。あちこちから、キンモクセイ(写真11~13)、カツラ(写真14、15)の芳香が漂ってきます。

閑話休題、『雑草キャラクター図鑑――物言わぬ植物たちの意外な知恵と生態が1コママンガでよくわかる』(稲垣栄洋著、誠文堂新光社)は、ユーモアたっぷりの雑草図鑑です。

75種の雑草に肩書気を与え、人間化したキャラクターを1コママンガで表現しています。
例えば、
●アサガオにだけは負けたくない! ヒルガオ
●ライバルを出し抜いて日光を独り占め ヤブガラシ
●海外で大ブレイク! 凱旋帰国した大女優 タカサゴユリ
●日本人のツボを押さえた水辺の貴婦人 キショウブ
●怪しい美魔女は臭いにおいが玉にきず ドクダミ
●銀髪を風になびかせて邪気を払う神様 チガヤ
●坊主の数珠はハトムギ茶にもオモチャにもなる! ジュズダマ
といった具合です。

その上、解説が、なかなか興味深いのです。例えば、ジュズダマについては、こう書かれています。「はと麦茶などの原料になるハトムギは、ジュズダマを改良してつくられたもの。野生種か栽培種かの違いだけで、植物としてはまったく同じものである。・・・見た目はよく似ているが、ハトムギは実が茶色でやわらかく、ジュズダマのように黒くならない。また、ジュズダマの花序が上向きであるのに対して、ハトムギの花序は垂れ下がることなどで見分けることができる」。なお、「じつは、実といわれているのは、花を包む『苞葉鞘』という器官が硬く変化したもの」とのこと。