榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

差別の根源、世襲議員には投票しないようにしよう!・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2428)】

【読書クラブ 本好きですか? 2021年12月10日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2428)

今、バード・ウォッチャーの熱い注目を浴びているロクショウビタキを撮影すべく、東京・新宿の新宿御苑で4時間粘ったが、残念ながら姿を見せず。ロクショウビタキの雌(写真2)の写真は、隣り合わせになったバード・ウォッチャーが数日前に、この場所で撮影したもの。アオジの雌(写真3)、カイツブリ(写真4)をカメラに収めました。イチョウ(写真5~8)が黄葉、イロハモミジ(写真9)、ドウダンツツジ(写真10~12)が紅葉しています。因みに、本日の歩数は13,605でした。

閑話休題、『世襲議員という巨大な差別――差別の歴史を遡ってわかった!』(苫米地英人著、サイゾー)の主張は、実に明快です。

世襲議員、世襲政治は、差別だというのです。「私が調べたところ、親族に国会議員を持つ人間は、持たない人間の2300倍も国会議員になりやすいことがわかりました。・・・簡単に言えば、親が国会議員であれば、子供は2300倍も国会議員になりやすく、さらに大臣にもなりやすいのです」。

「差別とは出身や血筋によって人生が決まってしまうことを言います。ならば、間違いなく、いまの日本は差別の国です。差別を容認する国民が、背別主義者を権力者にいただく、差別社会です。そんな社会であっても成立しているのは、国民の多くが『自分たちには直接的な不利益はない』と思っているからです。しかし、ちょっと冷静に考えればわかるはずです。いまの日本は、世襲議員によって国政が私物化され、上級国民と言われる人たちが罪を逃れる不平等な社会になっていませんか? 年金が破綻していてもほっかぶりして、なにかと言えば、税率を上げようとする人々がこの国を支配しています。国民のほぼ全員が反対しているカジノ法案を通してしまう国会があるのがこの国なのです」。

では、世襲議員、世襲政治をなくすために、私たち有権者は何をすればいいのでしょうか。著者は、こう提案しています。「①世襲議員には投票しない。候補者としてそもそも見ない。②世襲議員であっても親や祖父母とは違う選挙区で選挙を戦う人間は候補者の一人としては考える。しかし、そこでサラブレッド的な感覚で見るのは厳禁」。

著者の主張に、全面的に賛成です。